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迷ったら、まず1本だけ再生してみる

自分でやるか業者に出すかは、値段では決まりません。決め手はテープの状態と本数、そして「かかる時間」です。そして最初にやるべきは見積もりを取ることではなく、1本再生して状態を確かめることです。

このページの内容
  1. かかる時間を先に出す
  2. 分岐の判断表
  3. テープの状態を先に見る
  4. 再生機を壊す条件
  5. 業者に出すときの確認
  6. 業者に出せないもの
  7. どれから手をつけるか
  8. よくある疑問

かかる時間を先に出す

自分でやる場合、ダビングは実時間かかります。2時間のテープなら、変換に2時間。早送りはできません。ここを見積もらないまま始めると、途中で止まります。

自分でやる場合の所要時間

① + ② + ③ + ④ が総時間です。30本 × 2時間なら、変換だけで60時間。ここが判断の中心になります。

「安いから自分でやる」という判断は、この時間を無償と見なしています。60時間を何に使うかを考えたうえで決めてください。

分岐の判断表

どちらを選ぶか

条件自分でやる業者に出す
本数が少ない(数本)向いている1本あたりの単価が割高になることがある
本数が多い(数十本以上)時間が現実的でない向いている
再生できるデッキがある前提を満たしている
再生機がない機材の入手から必要向いている
テープにカビ・変形がある再生機を壊す危険があるクリーニング対応の有無を確認して依頼
中身が何か分からない確認しながら進められる先に自分で確認したほうが無駄が減る
急いでいない少しずつ進められる納期を確認
原本を手元に置きたい手元にある返却の有無を確認

「再生機があるか」と「テープの状態」の2つで、ほとんどの場合は決まります。

テープの状態を先に見る

見積もりより先に、手元のテープを1本だけ再生してみてください。その1本で分かることが多くあります。

再生する前に外から見て分かること

再生して「映像が乱れる」「音が出ない」「途中で止まる」のいずれかが出たら、自分での作業は難しい状態です。無理に続けると、テープ側も再生機側も傷みます。

再生機を壊す条件

テープをデジタル化する作業で、いちばん取り返しがつかないのは再生機が壊れることです。デッキは新品での入手が難しくなっており、壊れると代わりが利きません。

こうなると危ない

カビの生えたテープをそのまま入れる

ヘッドにカビが移り、以降のテープすべてで再生が乱れるようになります。1本の判断が、残り全部に響きます。

べたついたテープを走らせる

テープの表面が剥がれて内部に付着します。清掃が必要になり、機種によっては分解が要ります。

長時間連続で回し続ける

熱がこもります。実時間かかる作業なので、休憩を挟む前提で予定を組んでください。

何十年も動かしていないデッキでいきなり本番のテープを再生する

ゴムベルトが劣化していることがあります。まず捨ててもよいテープで動作を確かめてください。
最初に再生するテープは、いちばん大事なものにしないでください。機材の状態が分からないうちに、代わりのないテープを入れるのは順序が逆です。

業者に出す場合の対応メディアと料金を確認する

対応しているメディアの種類、納期、保存形式は公式サイトに記載があります。依頼前に確認してください。

掲載する料金は各社公式サイトの公表値です。実際の費用は現地の状況により変わります。見積もりは無料。広告(PR)を含みます。

業者に出すときの確認

依頼前に確認する項目

項目確認すること確認しないとどうなるか
対応メディアVHS/8mm/MiniDV/Hi8 など、手元のものに対応しているか送ってから対応外と分かる
保存形式DVDか、データファイルか。ファイルなら形式と受け取り方再生できない形式で返ってくる
原本の返却テープを返してもらえるか、処分してもらうか手元から永久になくなる
カビ・劣化への対応クリーニングを行うか、追加料金か、断られるか受付後に断られて往復の送料だけかかる
映らなかった場合の扱い料金が発生するか作業できなくても課金されることがある
納期何週間か。繁忙期に延びるか必要な時期に間に合わない
1本の上限時間長時間テープが分割されるか1本が複数に分かれて構成が崩れる
個人情報・映像の扱い作業後にデータを消去するか手元を離れた映像の行方が分からない

「映らなかった場合の扱い」と「原本の返却」は、依頼後には変えられません。先に聞いてください。

送る前にやること

  1. ① 一覧を作る本数と、分かる範囲の中身を書き出す。返ってきたときの照合に使う。
  2. ② ラベルを付け直す剥がれかけたラベルは書き直す。取り違えを防ぐ。
  3. ③ 状態を写真に撮るカビや変形がある場合、送る前の状態を残す。
  4. ④ 優先順位をつける全部を一度に出さず、まず数本で仕上がりを確かめる方法もある。
  5. ⑤ 梱包するテープは衝撃と湿気に弱い。緩衝材と防湿を意識する。

業者に出せないもの

すべてのテープをダビングしてもらえるわけではありません。市販・レンタルのビデオソフトや、テレビ番組を録画したものは、複製を業者に依頼できないのが原則です。

著作権法は、私的使用のための複製を一定の範囲で認めていますが、その複製を「使用する本人が行う」ことが前提とされています。第三者である業者に複製を依頼する形は、この範囲から外れると解されています。

依頼できるか

テープの中身依頼理由
自分や家族が撮影したホームビデオ依頼できる自分が著作者にあたる
結婚式などで業者に撮影してもらったもの確認が必要撮影した事業者に権利がある場合がある
市販・レンタルのビデオソフト依頼できない私的複製の範囲外
テレビ番組を録画したもの依頼できない同上
学校行事を保護者が撮影したもの依頼できる撮影者本人であれば

業者は受付時に中身を確認します。断られた場合、往復の送料だけがかかることがあります。先に仕分けてください。

どれから手をつけるか

本数が多いと、全部やろうとして止まります。順番を決めてください。

優先順位のつけ方

  1. ① 状態が悪いものを先に劣化は進みます。待つほど救えなくなる。
  2. ② 中身が分かっていて、大事なものを次に何が映っているか分かるものから。
  3. ③ 中身が分からないものは、まず確認だけ全部をデジタル化する前に、要るものを絞る。
  4. ④ 明らかに不要なものは対象から外すテレビ番組の録画などは、そもそも依頼できない。

仕分けの具体的な手順は仕分けの手順に、写真とネガの扱いは写真とネガの扱いにまとめています。

よくある失敗

いちばん大事なテープを最初に再生する

機材の状態が分からないうちに入れないでください。

カビのあるテープをそのまま再生する

ヘッドが汚れ、以降のテープすべてに影響します。

実時間かかることを見積もっていない

30本なら変換だけで数十時間です。時間を先に出してください。

原本の返却を確認せずに送る

処分される場合があります。返却の有無は先に確認してください。

市販ソフトやテレビ録画を一緒に送る

受け付けられません。往復の送料が無駄になります。

保存先を1か所しか用意しない

デジタル化したあとのデータも、失われることがあります。複数に保存してください。

よくある疑問

よくある疑問

再生できるデッキがもう手に入りませんか。

新品での入手は難しくなっています。中古を探す方法はありますが、動作の保証がないこと、ゴムベルト等の消耗部品が劣化していることを踏まえて判断してください。

カビが生えたテープはもう無理ですか。

状態によります。クリーニングに対応している事業者があります。ただし対応の可否と追加料金は事業者ごとに異なるため、送る前に確認してください。自分で拭き取ろうとすると、磁性面を傷めることがあります。

DVDとデータファイル、どちらで受け取るべきですか。

DVDは再生機が必要で、円盤自体も劣化します。長期に残すならデータファイルのほうが扱いやすく、複数の場所に保存できます。受け取り方法(メディア送付かダウンロードか)も確認してください。

デジタル化したあとのデータはどう保存すればよいですか。

1か所だけに置かないでください。外付けの記憶装置と、別の場所(別の機器やオンラインの保管先)の2か所以上に保存する形が基本です。

テープの寿命はどのくらいですか。

保管環境によって大きく変わります。高温多湿を避け、立てて保管するのが基本です。ただし劣化は止まらないため、残したいものがあるなら先延ばしにしないでください。

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一次情報の確認先

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