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契約書に書いてあれば、それで決まるのか

「契約書に害虫駆除は借主負担と書いてあります」と言われることがあります。書いてあることと、有効であることは別です。国土交通省のガイドラインは、借主に通常より重い負担を課す特約について、3つの要件を示しています。まず契約書を読み、次にその条項が要件を満たすかを見ます。

このページの内容
  1. 契約書のどこを見るか
  2. 使われている言葉
  3. 特約の3要件
  4. 「借主負担」と書いてあっても
  5. 入居前に確認できること
  6. つまずくところ
  7. よくある疑問

契約書のどこを見るか

害虫・害獣に関わる可能性がある条項

「特約」は契約書の最後にあることが多く、読み飛ばされます。本文と特約で書いてあることが違う場合もあるので、両方を見てください。

使われている言葉

害虫駆除がそのままの言葉で書かれているとは限りません。次のような言い回しで含まれていることがあります。

見落としやすい言い回し

書き方何を指しているか
小修繕は借主の負担とする金額や範囲の定義がないと、どこまでかが争いになります
消耗品の交換および軽微な修理害虫駆除が含まれるかは解釈の問題になります
善良な管理者の注意をもって使用する民法第400条の善管注意義務を確認する条項
異常を発見したときは直ちに通知する通知義務。放置すると不利になる根拠になります
害虫の駆除は借主が行う明示されている場合。特約の要件を満たすかを見ます

「小修繕」の範囲が定義されていない契約書は多くあります。定義がないこと自体が、確認すべき点です。

作業の範囲と費用の目安を調べる

負担の話が決まったあとの手配に使えます。内容は各社の公式サイトでご確認ください。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

特約の3要件

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、借主に通常より重い負担を課す特約について、次の3つの要件を示しています。

特約が有効とされるための3要件
特約が有効とされるための3要件原状回復についての整理ですが、考え方は参考になります。客観的・合理的理由があり、暴利的でない借主がその内容を認識している借主が負担する意思を表示している

→ 図は横にスクロールできます

  1. 客観的・合理的理由があり、暴利的でないなぜその負担を借主に求めるのか、理由があること。
  2. 借主がその内容を認識している説明を受け、内容を理解していること。
  3. 借主が負担する意思を表示しているそのうえで、負う意思を示していること。

3つとも必要とされています。1つでも欠ければ、その特約の有効性は問題になりえます。

このガイドラインは原状回復について書かれたものです。害虫駆除の特約に直接あてはめられるとは限りません。ただし「書いてあれば何でも有効ではない」という考え方は、契約書を読むときの視点になります。

「借主負担」と書いてあっても

特約があっても、その特約が想定していない状況では話が変わりえます。

特約があっても確認すること

建物の構造に原因がある場合

「借主の使い方」を想定した特約が、建物側の問題にまで及ぶかは別の話になります。

共用部が発生源の場合

専有部分の管理を定めた特約が、共用部の問題を借主負担にできるかは疑問が残ります。

入居前から発生していた場合

入居後の管理を定めた特約の範囲外になりうる状況です。

説明を受けていない場合

ガイドラインは、借主が内容を認識していることを要件にあげています。

いずれも「だから払わなくてよい」という結論ではありません。確認する余地がある、という意味です。金額が大きい場合は消費生活センターにご相談ください。

入居前に確認できること

すでに住んでいる場合には使えませんが、これから借りる場合は先に聞けます。

内見・契約前に聞くこと

最後の項目は特に効きます。入居時の状態を写真で残しておくと、退去時にも使えます。退去時の扱いで扱います。

つまずくところ

特約を読まない

契約書の末尾にまとめられていることが多く、読み飛ばされます。

「書いてあるから」で諦める

国土交通省のガイドラインは、特約に3つの要件を示しています。

「小修繕」の範囲を確認しない

定義がない契約書は多くあります。範囲が争いになります。

入居時の状態を記録しない

入居前からの問題かどうかを示す材料がなくなります。

自分で法的な結論を出す

有効性の判断は事実関係によります。迷う場合は相談してください。

よくある疑問

契約書に借主負担と書いてあれば従うしかないですか。

書いてあることと有効であることは別です。国土交通省のガイドラインは特約について3つの要件を示しています。

特約の3要件とは何ですか。

客観的・合理的理由があり暴利的でないこと、借主が内容を認識していること、借主が負担する意思を表示していることの3つです。

「小修繕」に害虫駆除は含まれますか。

契約書の定義によります。定義がない場合は、範囲そのものが確認すべき点になります。

入居前から出ていた場合はどうなりますか。

入居後の管理を定めた特約の範囲外になりうる状況です。入居時の記録があると説明しやすくなります。

どこに相談すればよいですか。

契約や費用でもめている場合は消費生活センターに、法的な判断が必要な場合は法律の専門家にご相談ください。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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