基準は、住んでいる市町村のものしか当てにならない
「年収◯万円以下なら対象」という説明をよく見ますが、その数字は、その市町村のものです。文部科学省は「認定基準は各市町村が規定」と明記しています。隣の市で対象外でも、こちらでは対象になることがあります。なぜそうなるのかと、確かめ方を整理します。
「認定基準は各市町村が規定」
文部科学省の記載を、そのまま引きます。
b.準要保護者
市町村教育委員会が生活保護法第6条第2項に規定する要保護者に準ずる程度に困窮していると認める者 (令和6年度 約109万人) 【認定基準は各市町村が規定】
かっこ書きで明示されています。国が一律の基準を決めていません。
なぜ統一されていないのか
準要保護者に対する就学援助については、三位一体の改革により、平成17年度より国の補助を廃止し、税源移譲・地方財政措置を行い、各市町村が単独で実施しています。
平成17年度に、準要保護に対する国の補助が廃止されました。財源は税源移譲と地方財政措置に切り替わり、制度の設計は各市町村に委ねられています。
要保護と準要保護の違い
| 要保護者 | 準要保護者 | |
|---|---|---|
| 根拠 | 生活保護法 第6条第2項 | 市町村教育委員会の認定 |
| 基準 | 生活保護法で定まる | 各市町村が規定 |
| 国の補助 | あり(補助率1/2・予算の範囲内) | 平成17年度に廃止 |
| 人数(令和6年度) | 約8万人 | 約109万人 |
出典:文部科学省「就学援助制度について」。
要保護者は生活保護法で決まる
要保護者は「生活保護法第6条第2項に規定する要保護者」です。こちらは全国共通の基準になります。
生活保護を受けている世帯は、この区分に入ります。ただし人数は約8万人で、就学援助を受けている人の1割にも届きません。
準要保護者の考え方
定義は「要保護者に準ずる程度に困窮していると認める者」です。
市町村は、この「準ずる程度」を具体的な基準に落として運用しています。実際の運用では、生活保護基準との比較や、前年の所得、世帯の人数などを組み合わせている市町村が多くあります。
ただし、その具体的な数字は市町村ごとに違います。本サイトでは、確認できていない自治体の基準は書きません。必ずお住まいの市町村の記載を見てください。
こういう場合はどう考えるか
いずれも最終的な判断は市町村教育委員会が行います。迷ったら、申請してみるという選択ができます。
生活保護は受けていない
準要保護の対象になりうる形です。就学援助を受けている人の9割超が準要保護者です。市町村の基準を確認してください。
共働きで、世帯収入はそれなりにある
世帯の人数や、ほかの事情も見られることがあります。基準は市町村が定めているので、実際の数字で確かめてください。
引っ越してきたばかり
前住所での認定は引き継がれないのが通常です。転入先の市町村で改めて申請することになります。
去年は対象外だった
収入や世帯の状況が変われば、結論も変わります。年度ごとに申請する市町村が多くあります。
隣の市の基準を見たら対象外だった
その基準は隣の市のものです。文部科学省は「認定基準は各市町村が規定」と明記しています。
学用品や制服の費用が重なる時期に、家にあるものを見直す
着物や骨董、古い家具などは買い取りの対象になることがあります。出張査定に対応しています。
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自分の市町村の基準を確かめる
確かめる順序
- 市町村のサイトで「就学援助」を検索する「就学奨励」「就学援助費」でも探してください。名称が違うことがあります。
- 認定基準の記載を探す所得の目安が表で示されている市町村があります。世帯人数ごとの金額が載っていることが多いです。
- 自分の世帯人数の行を見る他の市の数字で判断しないでください。
- 判断がつかなければ教育委員会に電話する「うちは対象になりますか」と聞けます。
- 迷ったら申請する認定するかどうかを決めるのは市町村です。自分で線を引く必要はありません。
状況が変わったとき
年度の途中で収入が減った場合、その時点で申請できる市町村があります。
年度途中に起きうること
| できごと | 考えられる扱い |
|---|---|
| 失業した | 年度途中の申請を受け付ける市町村があります |
| 収入が大きく減った | 同上 |
| 世帯の人数が変わった(離婚・死別など) | 同上 |
| 生活保護を受けることになった | 要保護者の区分に変わります |
年度途中の申請ができるかどうか、いつから支給されるかは市町村によって異なります。→ 申請の仕方と時期
よくある思い込み
これで申請しなかった、という形
「生活保護を受けていないから対象外」
就学援助を受けている人の9割超が準要保護者=生活保護を受けていない世帯です。令和6年度で約109万人。
「持ち家があるから無理」
認定基準は市町村が定めています。資産の扱いも市町村によって異なります。確認してください。
「共働きだから」
世帯の人数や事情も見られることがあります。基準の表で自分の世帯人数の行を見てください。
「一度断られたから」
収入や世帯の状況が変われば結論も変わります。年度ごとに申請する市町村が多くあります。
「隣の市で対象外だった」
基準は市町村ごとです。文部科学省が「認定基準は各市町村が規定」と明記しています。
確認の順序
対象になるか確かめる
- 生活保護を受けていなくても対象になりうると知る(準要保護)
- お住まいの市町村のサイトで認定基準を探す
- 自分の世帯人数の行を見る
- 他市の基準や記事の数字で判断しない
- 判断がつかなければ教育委員会に電話する
- 迷ったら申請する(認定するのは市町村)
- 年度途中に状況が変わったらその時点で相談する
→ 市町村の義務として定められている/対象になるかどうか/何にお金が出るのか/入学前にもらえる場合がある/申請の仕方と時期/認定されなかったとき
確認に使った一次情報
- 文部科学省「就学援助制度について(就学援助ポータルサイト)」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/05010502/017.htm
- 文部科学省「就学援助の実施状況」(市町村別実施状況を年度ごとに公表)https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/05010502/1412177_00003.htm
- 文部科学省「就学援助のお問合せ先」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/05010502/1414943_00003.htm
よくある疑問
年収いくらまでが対象ですか。
申請したら必ず認定されますか。
去年申請して断られました。
引っ越したら手続きし直しですか。
生活保護を受けることになりました。
ひとり親ですが、それだけで対象になりますか。
就学援助の制度ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。