本ページはアフィリエイト広告を利用しています。掲載する法令・基準の記載は、経済産業省・国土交通省・総務省消防庁・消費者庁・NITE・一般社団法人JBRC の公表資料にもとづきます。

線は2本ある。10キロワット時と、20キロワット時

家庭用の蓄電池を入れる、事務所に非常用電源を置く。このとき消防への届出が要るかどうかは、蓄電池の容量で決まります。線は2本あり、1本目が「規制がかかるか」、2本目が「届出が要るか」です。ここを取り違えると、工事が終わってから指摘を受けます。

本ページは法令と公表資料の一般的な整理です。個々の製品がどの区分に当たるかは、その製品の仕様によって変わります。航空会社の取扱いは各社の規定によります。消防法にもとづく届出の要否は、お住まいの市区町村の火災予防条例によって異なります。実際の判断は、製造・輸入事業者、利用する航空会社、管轄の消防署にご確認ください。
このページの内容
  1. 2本の線
  2. 届出が要るのはどこからか
  3. 屋外に置くときの距離
  4. 屋内に置くとき
  5. ポータブル電源は対象になるか
  6. 管轄の消防署に聞くこと
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

2本の線

蓄電池設備は、火災予防条例で扱われます。条文を読むと、容量による区分がこう置かれています。

蓄電池設備(蓄電池容量が 10 キロワット時以下のもの及び蓄電池容量が 10 キロワット時を超え 20 キロワット時以下のもの……)

蓄電池容量による区分

容量規制届出
10kWh 以下規制の対象外不要
10kWh 超 〜 20kWh 以下出火防止措置の基準を満たすものは対象外不要
20kWh 超規制の対象必要

この区分は火災予防条例によるものです。火災予防条例は市町村ごとに定められているため、数値と運用は管轄の消防署に確認してください。

家庭用の蓄電池は、多くが10kWh前後です。だから「うちは届出が要るのか」と迷う人が多いのですが、10kWh以下なら規制の対象外という線がまずあります。

届出が要るのはどこからか

条文には、届出の対象が明示されています。

届出については 20 キロワット時を超えるものが対象となる

20kWhが届出の線です。10kWhを超えても20kWh以下であれば、出火防止措置の基準を満たすものは規制の対象外という整理になっています。

事業所で非常用電源を組む、太陽光と組み合わせて大きめの蓄電池を入れる、という場面では20kWhを超えることがあります。設計の段階で容量を確認してください。工事のあとで届出が必要と分かると、設置場所ごと見直しになることがあります。

屋外に置くときの距離

屋外設置には、距離の要件があります。

建築物から3メートル以上の距離を保たなければならない

ただし例外が続きます。

不燃材料で造り、又は覆われた外壁で開口部のないものに面するときは、この限りでない

ここが実務では効きます。「開口部のない不燃の外壁に面していれば、3mは要らない」ということです。逆に言えば、窓やドアのある壁の前には、3m離さないと置けません。

屋外設置でつまずくところ

窓の下に置こうとする

開口部のある壁面です。3mの距離が必要になりえます。設置場所は窓の位置から決めてください。

隣地との境界ぎりぎりに置く

隣の建物との関係も見られることがあります。敷地の中だけで判断しないでください。

直射日光の当たる場所に置く

法令の要件とは別に、高温はリチウムイオン電池にとって最も避けたい条件です。

あとから物置やカーポートを建てる

設置時は条件を満たしていても、あとから建てた構造物で条件が変わることがあります。

屋内に置くとき

屋内設置については、条文が他の条(危険物や発電設備の規定)を準用する形になっています。つまり単独で読んでも要件が分かりません。

実務としては、設置業者に「この容量で、この場所に置く場合、消防への届出と工事の要件はどうなりますか」と書面で確認してもらうのが確実です。口頭で「大丈夫です」と言われた場合は、何を根拠に大丈夫なのかを聞いてください。

開放型鉛蓄電池については、条文に具体的な指定があります。

その電槽は、耐酸性の床上又は台上に設けなければならない

リチウムイオン蓄電池ではありませんが、「電池の種類によって求められる床の作りが違う」という例として押さえておくと、業者との話が通じます。

ポータブル電源は対象になるか

持ち運べるポータブル電源は、「設備」として固定設置するものとは扱いが違います。家庭用のポータブル電源は容量がおおむね1kWh前後で、10kWhの線に遠く届きません。

ただし、次の場合は話が変わります。

ポータブル電源でも確認が要る場面

迷ったら管轄の消防署の予防課に電話してください。「容量◯kWhのものを◯台、どこに置く」と具体的に伝えれば、その場で答えが返ってきます。

事業所に何台もまとめて置く

合計容量で見られることがあります。台数と合計kWhを管轄の消防署に伝えて確認してください。

倉庫で保管・在庫として置く

販売業・レンタル業で大量に保管する場合、消防法上の扱いを確認する必要があります。

充電しながら常時設置している

実質的に固定設備に近い使い方は、判断が変わりえます。

避難所や集会所に備蓄する

施設の用途によって求められることが変わります。施設の管理者と消防署の両方に確認してください。

管轄の消防署に聞くこと

問い合わせの順序

  1. 先に数字をそろえる蓄電池容量(kWh)、台数、設置場所(屋内か屋外か)、建物の用途。これが無いと答えようがありません。
  2. 管轄の消防署の予防課に電話する市区町村の消防本部でも取り次いでもらえます。
  3. 届出の要否を聞く「この容量・この設置で、届出は必要ですか」と具体的に聞きます。
  4. 必要なら様式と提出時期を聞く着工前に出すものか、完成後かで段取りが変わります。
  5. 屋外なら距離の条件を確認する設置予定の壁に開口部があるかどうかを伝えてください。
  6. 業者の説明と突き合わせる業者の説明と消防署の回答が食い違ったら、消防署の回答が優先です。

確認の順序

蓄電池を入れる前に確認すること

PSEマークは何を保証しているか使い終わった電池の捨て方飛行機に持ち込めるワット時定格量蓄電池と消防法の届出発火はどこで起きているか買う前に見る5つの数字

まず必要な容量を、用途から決める

何を何時間動かしたいかで必要な容量が決まります。容量別のラインナップと出力の仕様は公式サイトで確認できます。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

家庭用の蓄電池でも届出が要りますか。

条文では届出の対象を20キロワット時を超えるものとしています。家庭用は10キロワット時前後のものが多く、対象にならないことが一般的です。ただし火災予防条例は市町村ごとなので、管轄の消防署に確認してください。

届出を出さずに設置したらどうなりますか。

指導や是正を求められることがあります。設置後に指摘されると工事のやり直しになりえます。着工前に確認してください。

賃貸の建物に置く場合は誰が届け出ますか。

設置する者が手続きの主体になるのが通常ですが、建物の所有者の承諾も要ります。管理会社と消防署の両方に確認してください。

複数台に分ければ規制を避けられますか。

合計の容量で見られることがあります。分割すれば回避できるという前提で計画しないでください。

太陽光発電と組み合わせる場合は何が変わりますか。

蓄電池の容量そのものが判断の軸ですが、電気工作物としての手続きが別にかかることがあります。施工業者に一覧で示してもらってください。

消防署に相談するのは工事のどの段階ですか。

設置場所と容量が決まった時点、着工より前です。見積もりの段階で相談しておくと、設置場所の変更が効きます。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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