捕まえる前に、
捕まえてよいかを確かめる
屋根裏の動物は、原則として勝手に捕まえられません。知らずに罠を置くと法律に触れます。
「屋根裏で音がする」と気づいたとき、多くの人はホームセンターで罠を買おうとします。しかしその前に確認することがあります。鳥獣保護管理法は、哺乳類と鳥類の捕獲を原則として禁止しています。環境省は「狩猟により捕獲する場合を除いて、原則としてその捕獲、殺傷又は採取が禁止されています」としています。害獣であっても、勝手に捕まえてよいわけではありません。
確認する順番
この順番でないと、途中で戻ることになります。
屋根裏の動物に対処する順番
- ① 何の動物かを特定する動物の種類で、かかる法律も手続きも変わります。フン・足跡・音の時間帯で見分けます。
- ② 捕獲に許可が要るかを確認する哺乳類と鳥類は原則として許可が必要です。窓口は都道府県か市町村です。
- ③ 許可なしでできることから始める追い出す・侵入口を塞ぐ・餌をなくすことは捕獲ではありません。
- ④ 捕獲が必要なら、許可を取るか業者に頼む自分で申請するか、許可を持つ業者に依頼するかを決めます。
- ⑤ 捕獲後の扱いを先に決めておく特定外来生物は生きたまま運べません。捕ってから困ることになります。
- ⑥ 再発を防ぐ侵入口を塞がないと、また入ります。
③を飛ばして罠から入るのが、いちばん多い失敗です。侵入口が開いたままでは、1頭捕っても次が入ります。
1. 何の動物か
屋根裏や床下に入る動物は限られています。種類によって、かかる法律が2つに分かれます。
屋根裏に入る主な動物と、かかる法律
| 動物 | 法律上の扱い | 捕獲 |
|---|---|---|
| アライグマ | 鳥獣保護管理法の鳥獣であり、かつ特定外来生物 | 許可が要る。加えて生きたまま運べない |
| ハクビシン | 鳥獣保護管理法の鳥獣(特定外来生物の一覧には掲載されていない) | 許可が要る |
| タヌキ・イタチ・アナグマ | 鳥獣保護管理法の鳥獣 | 許可が要る |
| コウモリ | 鳥獣保護管理法の鳥獣 | 許可が要る |
| ネズミ(クマネズミ等) | 鳥獣保護管理法の対象から除かれている | 許可は要らない |
環境省の特定外来生物等一覧にはアライグマとヌートリアが掲載されていますが、ハクビシンは掲載されていません。
ネズミだけが扱いが違います。建物に入るネズミは鳥獣保護管理法の対象から外れているため、捕獲に許可は要りません。「屋根裏の動物」と一括りにできないのはこのためです。
見分け方は動物の見分け方で扱います。
何がいるかを現地で見てもらう
動物の種類は、フンや侵入口の形から判断されます。作業内容・費用は各社の公式サイトでご確認ください。
- 費用・対応エリア・保証内容は各社公式サイトでご確認ください
- 作業内容は建物の状況と動物の種類により異なります
- 捕獲の可否と手続きは自治体の判断によります
2. 許可が要るか
環境省は捕獲許可制度について、次のように説明しています。
鳥獣又は鳥類の卵については、狩猟により捕獲する場合を除いて、原則としてその捕獲、殺傷又は採取が禁止されています
環境省「捕獲許可制度の概要」
そのうえで、被害が生じている場合などには許可を受けて捕獲できるとしています。誰が許可を出すかは決まっています。
許可を出すのは誰か
| 場面 | 許可権限者 |
|---|---|
| 国指定鳥獣保護区内、希少鳥獣、かすみ網を用いた捕獲 | 環境大臣 |
| 上記以外の鳥獣の捕獲 | 都道府県知事 |
| 多くの自治体で実際の窓口になる先 | 市町村長(権限の一部が移譲されている場合) |
環境省は「多くの都道府県では…その捕獲許可権限の一部を市町村長に移譲しています」としています。
実務上は市役所・町村役場が窓口になることが多いということです。まず住んでいる市区町村に聞きます。詳しくは捕獲許可の取り方で扱います。
3. 捕った後どうするか
ここが最も見落とされます。捕獲した後の扱いにも法律の制限があります。
環境省は特定外来生物について「特定外来生物を生きたまま運搬することは法律違反になってしまいます」としています。アライグマは特定外来生物です。つまり捕まえたアライグマを、生きたまま車で運ぶことはできません。
→ 図は横にスクロールできます
- その場で処分できる場合動物愛護管理法などに留意し、できる限り苦痛を与えない方法をとる必要があります。
- 生きたまま運びたい場合事前に「防除の公示」(都道府県)または「防除の確認・認定」(市町村・民間事業者等)の手続きが要ります。
- 手続きなしで生きたまま運ぶ特定外来生物では法律違反になります。
環境省は「事前に『防除の公示』『防除の確認・認定』の手続を行うことで、それらの行為が適法に実施可能になります」としています。
「捕まえてから考える」ができないのが、この分野の特徴です。捕獲後の扱いで詳しく整理します。
許可なしでできること
捕獲には許可が要りますが、捕獲以外の対処には許可が要りません。環境省は防除について「鳥獣保護管理法で規制されている哺乳類と鳥類の捕獲を除けば、誰もが自由に防除を行うことができます」としています。
許可なしでできる対処
- 侵入口を塞ぐ(動物が中にいないことを確認してから)
- 餌になるものをなくす(生ゴミ・ペットフード・果樹の落果)
- 光・音・においで居づらくする
- 屋根裏の断熱材やフンを片付ける(防護具を着けて)
- 庭木を建物から離す(屋根への通り道を断つ)
中に動物がいるまま侵入口を塞ぐと、内部で死んで別の被害になります。出入りの時間帯を確認してから塞ぎます。詳しくは自分でできる範囲で扱います。
つまずくところ
ホームセンターの罠をすぐ置く
哺乳類・鳥類の捕獲は原則として許可が必要です。買えることと、使ってよいことは別です。
捕まえてから運び先を探す
特定外来生物は生きたまま運べません。捕る前に決めておきます。
動物がいるまま侵入口を塞ぐ
中で死ぬと、においと衛生の問題が残ります。
ネズミと同じ扱いだと思う
ネズミは鳥獣保護管理法の対象から外れています。他の動物とは手続きが違います。
追い出しただけで終わりにする
侵入口が残っていれば、また入ります。
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捕まえた後をどうするか
よくある疑問
屋根裏の動物を自分で捕まえてもいいですか。
害獣なのに許可が要るのですか。
許可はどこに申請しますか。
ネズミも許可が要りますか。
追い出すだけなら許可は要りませんか。
家に入った害獣と捕獲許可のガイドの記事一覧
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