ごみが出ていない日に、誰かが気づく
ごみ出し支援は、ごみを運ぶだけの制度ではありません。決まった曜日に職員が玄関先まで来るので、ごみが出ていなければ異変に気づけます。国立環境研究所は、声かけの方法を3通りに整理しています。どれを採るかは自治体によって違います。
収集が見守りになる理由
ごみは、生活が続いていれば必ず出ます。だから「出ていない」ことが情報になります。
ごみ出し支援が見守りとして機能する仕組み
| 内容 | |
|---|---|
| 決まった曜日に来る | 横浜市は「週に1回、市職員が収集に伺います」 |
| 玄関先まで来る | 集積所ではなく自宅の敷地内や玄関先 |
| ごみが出ていれば生活が続いている | 本人と会わなくても分かる |
| 出ていなければ異変の可能性 | そこで声をかける仕組みがある |
出典:横浜市の記載および国立環境研究所の整理から。声かけを行うかどうかは自治体によって異なります。
声かけの3方式
国立環境研究所は、ガイドブックの内容としてこう書いています。
ごみ出し支援で高齢者の見守りを行う方法には、①毎回必ず声を掛ける、②ごみが出ていないときだけ声を掛ける、③基本的に声掛けしないが、連続してごみが出ていない場合や異変に気づいたときには声を掛けるといった様々な方法があります。
声かけの3方式(国立環境研究所)
| 方式 | 内容 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| ①毎回必ず声を掛ける | 収集のたびに応答を確認する | 見守りを重視する。本人が人と話すことを望む場合 |
| ②ごみが出ていないときだけ声を掛ける | 出ていれば無言で収集 | 毎回の応対を負担に感じる場合 |
| ③基本的に声掛けしない | 連続して出ていない/異変に気づいたときだけ | プライバシーを重視する場合 |
出典:国立環境研究所(2017年6月1日)。どの方式を採るかは市区町村によって異なります。申込みのときに確認してください。
3つの違いは「どこまで踏み込むか」です。①は毎回顔を見る。③は異変のときだけ。本人がどちらを望むかで、暮らし方が変わります。
どの方式かを確認する
申込みのときに聞いておくべきことです。あとから「毎朝インターホンが鳴るとは思わなかった」となることがあります。
申込みのときに聞くこと
- 声かけをするかどうか
- するなら毎回か、出ていないときだけか
- 声かけの方法(インターホン・呼びかけ・ノック)
- 応答がないときにどうするか
- 誰に連絡が行くか(家族・ケアマネジャー・地域包括支援センター)
- 連絡先を複数登録できるか
出ていないときに何が起きるか
ここが制度のいちばん大事なところです。ただし対応は自治体によって異なります。
考えられる流れ(自治体によって異なります)
この整理は制度の仕組みから導いたものです。実際の対応はお住まいの市区町村の運用によります。
1回出ていない
旅行や入院で出ていないこともあります。方式③なら、この段階では動かない自治体があります。
連続して出ていない
国立環境研究所の整理では、③の方式でも「連続してごみが出ていない場合」には声を掛けるとされています。
声をかけても応答がない
登録された連絡先に連絡が行く仕組みを持つ自治体があります。誰に連絡が行くかは申込みのときに確認してください。
長期に不在にする予定がある
事前に連絡しておくと、無用な確認を避けられます。入院・旅行のときは窓口に伝えてください。
片付けの過程で出てきたものを、捨てる前に見てもらう
着物・骨董・切手などは買い取りの対象になることがあります。出張査定に対応しています。
- k
- u
- r
- a
- s
- h
- i
家族が決めておくこと
離れて暮らす家族にとって、この制度は「週に1回、誰かが玄関先まで来る」という意味を持ちます。
家族が先に決めておけること
- 連絡先として自分を登録できるか聞く応答がないときに誰へ連絡が行くか。ここを空欄にしない。
- ケアマネジャーにも共有する介護保険を使っているなら、収集の曜日と声かけの方式を伝えておく。
- 入院・旅行のときの連絡を決めておく本人が窓口に連絡するか、家族が連絡するか。
- 方式を本人と相談する毎回の声かけを負担に感じる人もいます。本人の希望を先に聞く。
- ほかの見守りと重ならないか見る→ ほかの見守りと重ねる
ほかの見守りと重ねる
ごみ出し支援の見守りは、週1回です。それだけで足りるかは状況によります。
見守りの手立てを並べる
| 手立て | 頻度の目安 | 誰が主体か |
|---|---|---|
| ごみ出し支援の声かけ | 収集日(週1回など) | 市区町村 |
| 訪問介護 | ケアプランによる | 介護保険 |
| 配食サービスの手渡し | 毎日〜週数回 | 自治体・事業者 |
| 地域包括支援センターの訪問 | 随時 | 市区町村 |
| 民生委員・自治会 | 随時 | 地域 |
重ねる日をずらすと、空く日が減ります。どれが使えるかは市区町村と本人の状況によります。
ごみの収集日が月曜なら、配食を週の後半に入れる。そういう組み方ができます。ケアマネジャーがいれば、まとめて相談できます。
確認の順序
見守りの機能を確かめる
- 声かけをする制度かを聞く
- 3方式のどれかを聞く(毎回/出ていないときだけ/異変のときだけ)
- 応答がないときに誰に連絡が行くかを確認する
- 連絡先に家族を登録する
- 入院・旅行のときの連絡方法を決める
- ほかの見守りと曜日をずらす
→ 4分の3の自治体にはまだ無い/対象になるかどうか/介護保険のヘルパーに頼めるか/声かけと安否確認/粗大ごみの持ち出しと手数料の免除/自分の市区町村に無いとき
確認に使った一次情報
- 国立研究開発法人国立環境研究所「『高齢者ごみ出し支援ガイドブック』を発表」(2017年6月1日)https://www.nies.go.jp/pr/news-and-updates/2017/20170601/20170601.html
- 環境省「高齢化社会に対応した廃棄物処理体制の検討」https://www.env.go.jp/recycle/waste/koureika/index.html
- 横浜市「家庭ごみを自宅からごみ集積場所まで持ち出すことができない方(ふれあい収集)」https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/gomi-recycle/shien/hureai.html
- 杉並区「ごみ出しが困難な高齢者・障害者の方に「ふれあい収集」」https://www.city.suginami.tokyo.jp/s105/724.html
- 横浜市「粗大ごみ処理手数料の免除について知りたい」横浜市 粗大ごみ処理手数料の免除
よくある疑問
毎回声をかけられるのは負担です。
旅行で1週間家を空けます。
応答がないときに家族に連絡が来ますか。
ひとり暮らしではないので見守りは要りません。
収集に来ない日があります。
ごみが出ていないと必ず声をかけられますか。
ごみ出し支援の制度ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。