無い市区町村のほうが、まだ多い
調べても出てこない。窓口に聞いても「そういう制度はありません」と言われる。国立環境研究所の2015年の調査では、実施率は約23%でした。無いことのほうが普通だった、ということです。そこからどうするかを整理します。
実施率23%の意味
国立環境研究所が2015年に行った全国自治体アンケート調査によると、市町村による高齢者ごみ出し支援の実施率は約23%に留まり、今後さらなる普及が望まれます。
4分の3以上の市町村に無い、というのが2015年時点の実態でした。だから「探し方が悪かった」わけではありません。
※ その後に導入した市町村があります。まずは最新の状況を市区町村に確認してください。サイトに載っていなくても運用していることがあります。
コミュニティ支援型
国立環境研究所は、支援制度を2つのタイプに分けています。
自治体が支援の主体となる「直接支援型」と、自治会やNPO等が支援の担い手となる「コミュニティ支援型」
市区町村のごみ担当課に制度が無くても、地域に別の担い手がいることがあります。
2つのタイプの探し先が違う
| タイプ | 担い手 | 聞く先 |
|---|---|---|
| 直接支援型 | 自治体 | ごみ担当課・清掃事務所 |
| コミュニティ支援型 | 自治会・NPO等 | 社会福祉協議会・地域包括支援センター・自治会 |
出典:国立環境研究所(2017年6月1日)。ごみ担当課で「ありません」と言われても、聞く先はまだあります。
どこに聞くか
ごみ担当課で「ありません」と言われたあと
- 地域包括支援センターに聞く高齢者の生活全般の相談窓口です。地域の助け合いの情報を持っていることがあります。
- 社会福祉協議会に聞くコミュニティ支援型の担い手になっていることがあります。
- 自治会・町内会に聞く近所の助け合いとして動いている場合があります。
- 民生委員に相談する地域の実情を知っています。市区町村を通じて連絡先が分かります。
- ケアマネジャーに相談する介護保険を使っているなら。生活援助で対応できるか。→ 介護保険のヘルパーに頼めるか
- シルバー人材センターに聞く有償の家事支援として頼める場合があります。
社会福祉協議会
市区町村ごとに設置されている組織です。地域の助け合いを組み立てる役割を持っており、ごみ出しを含む生活支援を有償・無償で行っていることがあります。
実測では、ふれあい収集を社会福祉協議会が担っている地域が確認できました。ごみ担当課ではなく社協が窓口になっている場合がある、ということです。
社会福祉協議会に聞くこと
- ごみ出しを手伝う仕組みがあるか
- 有償か無償か、費用の目安
- 利用の条件(年齢・要介護度・世帯構成)
- どのくらい先まで予約が埋まっているか
- ごみ出し以外に頼めることがあるか
シルバー人材センター
有償で家事支援を頼める場合があります。制度としての支援ではないので費用がかかりますが、条件に当てはまらなくても頼めるという利点があります。
制度の支援と、有償のサービス
| 制度(ふれあい収集など) | 有償のサービス | |
|---|---|---|
| 費用 | 確認した自治体の案内に収集費用の記載なし | かかる |
| 条件 | 年齢・手帳・要介護認定など | 条件が緩いことがある |
| 頻度 | 収集日に合わせて(週1回など) | 相談による |
| 申込み | 市区町村の窓口 | 各団体 |
費用の有無は市区町村・団体によって異なります。問い合わせて確認してください。
処分するものの中に、値段が付くものが混ざっていないか
着物・骨董・切手・古い家具などは買い取りの対象になることがあります。出張査定に対応しています。
- k
- u
- r
- a
- s
- h
- i
介護保険で対応できるか
制度が無い場合、訪問介護の生活援助が現実的な選択肢になります。ただし収集日と訪問日が合うかという問題があります。
詳しくは 介護保険のヘルパーに頼めるか で整理しました。ケアマネジャーに、収集日の曜日を伝えて相談してください。
運び方を変える
制度も人手も無い場合、運ぶ量と回数を変えるという方向があります。
負担を減らす方向
これらは制度ではなく工夫です。根本の解決にはなりませんが、制度が使えるまでの間をつなぐ手立てになります。
1回あたりを軽くする
大きな袋にまとめず、小さい袋を複数回に分ける。持てる重さにする。
キャリーを使う
手押し車やキャリーカートで運ぶ。坂や段差があると使えないことがあります。
出す量そのものを減らす
生ごみの水切り、資源の分別。回数と重さが減ります。
近所に頼める人を1人つくる
民生委員や自治会を通じて、無理のない範囲で。頼む相手を決めておくと、いざというときに動けます。
制度をつくってもらう
環境省は「高齢者のごみ出し支援制度導入の手引き」を公表しています。これは自治体向けの資料で、制度を導入したい自治体が使うためのものです。
つまり国は導入を後押ししています。市区町村の窓口や議会に「他の自治体にはある」と伝えることには、根拠があります。
要望として伝えられること
- 環境省が導入の手引きを公表していること
- 国立環境研究所がガイドブックを公表していること
- 近隣の市区町村で実施している例
- 自分の具体的な困りごと(距離・階段・重さ)
- 見守りとしての効果
確認の順序
制度が無いと言われたら
- ごみ担当課で「本当に無いか」をもう一度確認する(サイトに載っていないだけのことがある)
- 地域包括支援センターに聞く
- 社会福祉協議会に聞く(コミュニティ支援型)
- 自治会・民生委員に相談する
- シルバー人材センターなど有償の手立てを調べる
- ケアマネジャーに収集日の曜日を伝えて相談する
- 運ぶ量と回数を変える工夫をする
→ 4分の3の自治体にはまだ無い/対象になるかどうか/介護保険のヘルパーに頼めるか/声かけと安否確認/粗大ごみの持ち出しと手数料の免除/自分の市区町村に無いとき
確認に使った一次情報
- 国立研究開発法人国立環境研究所「『高齢者ごみ出し支援ガイドブック』を発表」(2017年6月1日)https://www.nies.go.jp/pr/news-and-updates/2017/20170601/20170601.html
- 環境省「高齢化社会に対応した廃棄物処理体制の検討」https://www.env.go.jp/recycle/waste/koureika/index.html
- 横浜市「家庭ごみを自宅からごみ集積場所まで持ち出すことができない方(ふれあい収集)」https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/gomi-recycle/shien/hureai.html
- 杉並区「ごみ出しが困難な高齢者・障害者の方に「ふれあい収集」」https://www.city.suginami.tokyo.jp/s105/724.html
- 横浜市「粗大ごみ処理手数料の免除について知りたい」横浜市 粗大ごみ処理手数料の免除
よくある疑問
窓口で「そういう制度はない」と言われました。
2015年の調査より後に導入されていませんか。
有償でもよいので頼みたいです。
近所に頼むのは気が引けます。
引っ越しを考えたほうがよいですか。
市に要望を出せますか。
ごみ出し支援の制度ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。