立会いは判断のためにある
工事の立会いは「見ているだけ」ではありません。ケーブルをどこに通すか、機器をどこに置くかを、その場で決める必要があるからです。だから誰でもよいわけではなく、決められる人が要ります。
立会いで実際に何をするか
作業そのものは業者が行いますが、決めるのは住む人です。
当日その場で決めること
- 屋外からケーブルをどこから入れるか(既存の配管か、新しく開けるか)
- 室内でケーブルをどこに這わせるか(家具の配置に影響します)
- 回線終端装置(ONU)をどこに置くか(電源が要ります)
- 固定の方法(ビス止めか、粘着式か)
- 作業後の動作確認(実際につながるかをその場で見る)
ONUの置き場所は後から変えにくいので、当日までに決めておいてください。電源コンセントが近くにあり、ルーターも一緒に置ける場所が必要です。
誰が立ち会えるか
事業者ごとに条件が違うため、申し込みのときに必ず確認してください。一般的には次のような整理になります。
立会いの担い手
| 誰か | 一般的な扱い | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 契約者本人 | 問題なく立ち会える | — |
| 同居の家族 | 認められることが多い | 事業者に事前に伝えておく必要があるか |
| 同居していない親族・知人 | 事業者により扱いが分かれる | 事前の届出が要るか、委任状が要るか |
| 管理会社・不動産会社の担当者 | 物件によっては対応してもらえることがある | 室内の配置を決められる立場か |
| 未成年 | 認められないことがある | 年齢の条件があるか |
「誰でもよい」とは限りません。当日に立会人が要件を満たさず、作業できないことがあります。
立ち会う人には、決めてよい範囲を伝えておいてください。「穴は開けない」「ONUはこの部屋」など、事前に共有しておけば当日に電話でやりとりせずに済みます。
契約者本人以外でも立ち会えるか
ここがいちばん多い疑問です。結論から言うと、本人以外でも立ち会えることが多い。ただし条件があり、事業者ごとに違います。「誰でもよい」ではありません。
本人以外に頼む場合、事前に確認しておくのは次の3点です。
本人以外に立ち会ってもらうとき
- ① 事前の連絡が要るかを聞く「契約者本人が立ち会えないのですが、家族が立ち会う形で問題ないでしょうか」と、申し込みの段階で聞きます。当日に伝えても遅いことがあります。
- ② 何が必要かを聞く身分証の提示、委任状、事前の届出——事業者によって求めるものが違います。何も要らない場合も、書面が要る場合もあります。
- ③ 決めてよい範囲を伝えておく立会人は、その場で工事の方法を決めることになります。「穴は開けない」「ONUはこの部屋に置く」など、譲れない条件を先に共有してください。
本人以外に頼むときの落とし穴は、立会人が「決められない人」だった場合です。工事業者が「ここに穴を開けてよいですか」と聞いても、答えられずに作業が止まります。連絡がつく状態にしておくか、条件を紙に書いて渡しておいてください。
未成年に立ち会ってもらう場合は、年齢の条件がある事業者があります。これも申し込み時に確認してください。
立会いが不要になる場合
次のような場合は、室内での作業が発生しないため、立会いが不要になることがあります。
①室内にすでに光コンセントがあり、機器をつなぐだけの場合。機器が郵送され、自分でつなぎます。
②共用部だけの作業で完結する場合。建物の設備側だけの作業です。
③工事不要の回線を使う場合。機器が届いてコンセントに挿すだけなので、そもそも工事がありません。
①か②に当たるかどうかは、事業者が設備を調べてから判断します。入居者からは分かりません。
立会いの要否を含めて、工事の内容を確認する
立会いの条件は事業者ごとに異なります。申し込み時に必ずご確認ください。
- 料金・工事費・提供エリアは各社公式サイトの最新情報をご確認ください
- 工事の可否は建物の設備状況により異なります
- 契約前に管理会社・所有者の許可をご確認ください
当日までに準備すること
工事日までにやっておくこと
- ① ONUの置き場所を決める電源が取れて、ルーターも置ける場所。テレビ台の裏や玄関の収納が使われることが多いです。
- ② 作業経路の荷物をどける引き込み口の周り、ケーブルを這わせる壁沿い、分電盤や情報盤の前。
- ③ 管理会社の許可の記録を手元に置く業者が確認を求めることがあります。メールを印刷しておくか、すぐ出せるようにしておきます。
- ④ 立会人に条件を伝える本人が立ち会わない場合、「穴あけ不可」などの条件を必ず共有します。
- ⑤ 連絡がつくようにしておく立会人だけでは決められないことが出たとき、電話に出られる状態にしておきます。
どのくらいかかるか
作業時間は工事の内容で大きく変わります。機器をつなぐだけなら短く、引き込みから行うなら長くなります。事業者は目安の時間を案内していますが、現地の状況によって延びることがあります。
予定を詰めないでください。「終わったらすぐ出かける」という組み方は、延びたときに困ります。具体的な所要時間は事業者の案内をご確認ください。本サイトでは事業者ごとの数値は扱いません。
工事日を変更したい・キャンセルしたいとき
工事日の変更とキャンセルは、いつ言うかで扱いが変わります。事業者ごとに期限と費用の定めがあるため、まず「いつまでなら無料で変更できますか」と聞いてください。
状況別の動き方
管理会社の許可がまだ下りていない
立会いができる人がいない
引っ越しの日程が変わった
契約そのものをやめたい
連絡しないまま当日を迎えるのが、いちばん費用がかかります。作業できなかった場合の扱いは事業者ごとに定めがあります。
よくある疑問
立会いは何時間くらい拘束されますか。
仕事があって平日に立ち会えません。
立会人を家族に頼みますが、事前に伝えるべきですか。
工事日を変更したくなりました。
工事の途中で「この方法しかない」と言われました。
立会いが要らないと言われましたが、本当に何もしなくてよいですか。
賃貸の回線工事と手続きガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。