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穴を開けずに引ける場合がある

「光回線=壁に穴を開ける」と思われていますが、実際にはすでにある開口部を使えることが多いです。開けるかどうかを決めるのは建物の状況で、事業者ではありません。まず自分の部屋を見てください。

このページの内容
  1. 引き込みに使える経路
  2. ビス止めをどうするか
  3. 業者に確認する言い方
  4. 工事では実際に何をするのか
  5. 賃貸で気をつけること
  6. どうしても開けられないとき
  7. よくある疑問

引き込みに使える経路

屋外から室内にケーブルを入れる経路は、次の順で検討されるのが一般的です。上にあるものほど、新しく穴を開けずに済みます。

引き込み経路の候補

経路どんな部屋にあるか備考
既存の電話線の配管電話の配線が来ている部屋配管を通せれば新しい開口は不要。ただし配管が詰まっている・曲がりが急だと通らない
エアコンのダクト(配管穴)エアコンが設置されている、または設置用の穴がある部屋既存の穴なので新設にならない。隙間の処理が必要
換気口・通気口建物による使えるかは現地の状況次第
サッシの隙間多くの部屋薄いケーブルを窓枠から通す。窓の閉まり具合や気密に影響することがある
新規の穴あけ上のどれも使えない場合賃貸では原則、許可が必要

どれが使えるかは現地調査で決まります。事前に電話で確定させることはできません。

エアコンダクトが使えるかどうかは、エアコンの配管と一緒に通せる隙間があるかで決まります。部屋の壁を見て、エアコンの配管が壁を貫通している箇所にパテで埋めた跡があれば、そこが候補です。

ビス止めをどうするか

穴あけとは別に、ケーブルを固定するためのビス止めがあります。これも壁や外壁に穴を開ける作業です。

ビス止めを避けるために確認すること

「ビス止めなしでお願いします」と最初に伝えてください。作業が始まってからでは変更できません。ビス止めをしない場合、施工方法によっては仕上がりが変わることがあります。

申し込み前に、住所と建物で工事の可否を確認する

実際の引き込み経路と工事内容は、現地調査で決まります。事前の照会はあくまで見込みです。

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業者に確認する言い方

工事の当日に慌てないよう、申し込みの段階で伝えておきます。

伝える順番

  1. ① 賃貸であることを伝える戸建てと集合住宅では工法が変わります。
  2. ② 許可の条件を伝える「穴あけ不可」「ビス止め不可」「共用部の作業は不可」など、管理会社から言われた条件をそのまま伝えます。
  3. ③ 使えそうな経路を伝える「エアコンダクトがあります」「電話線の配管が来ています」。現地調査が短くなります。
  4. ④ 条件を満たせない場合どうなるか聞く工事が中止になるのか、日程を変えるのか、費用が発生するのかを先に確認します。

④は必ず聞いてください。現地で「この条件では工事できません」となったときの扱いは、事業者ごとに違います。

工事では実際に何をするのか

「工事」と一語で言われますが、作業は3つに分かれます。どこまでが必要かで、時間も許可の重さも変わります。

工事の3つの部分

部分何をするか許可との関係
屋外の作業電柱から建物へ、または建物の引き込み口からケーブルを引く共用部・外壁に触るため、建物側の許可が要る
室内への引き込み壁を通してケーブルを室内に入れる既存の開口部を使えば軽い。新規の穴あけなら許可が要る
室内の作業光コンセントの設置、機器の接続、動作確認室内で完結するため、比較的軽い

室内の作業だけで済む物件(光コンセントがある場合)と、屋外から始まる物件では、必要な許可がまったく違います。

管理会社に許可を求めるときは、この3つのどこまでが必要かを事業者に確認してから伝えると、話が具体的になります。「室内の作業だけです」と言えるなら、許可はずっと取りやすくなります。

賃貸で気をつけること

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)は、原状回復について次のように定めています。

賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること

国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)

ガイドラインは、経年変化と通常の使用による損耗は賃借人の負担ではないとしています。ただし、入居者が自分の意思で新しく開けた穴は「通常の使用による損耗」にはあたらないと判断されるのが通常です。だから許可を取るのです。

また、ガイドラインは特約が有効と認められるための要件として、次の3つを挙げています。

特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること/賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること/賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること

国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)

契約書に回線工事や原状回復についての特約がある場合は、入居時に読んで、認識したうえで合意しているかが問われます。今からでも読み返してください。

どうしても開けられないとき

穴あけもビス止めも一切不可、既存の経路も使えない——という物件はあります。その場合、光回線は物理的に引けません。

選択肢は工事不要の回線です。コンセントに挿すだけで使え、建物には一切触りません。そもそも許可の対象になりません。光回線との違いと、選ぶときの判断は工事ができないときのページにまとめました。

工事も穴あけも不要な回線の、提供状況を確認する

電波の入り方は住所・建物・階数・向きで変わります。速度は環境により異なります。

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よくある疑問

穴あけは絶対に必要ですか。

いいえ。既存の電話線の配管、エアコンのダクト、換気口などを使える場合があります。どれが使えるかは現地調査で決まります。電話での事前確認では確定しません。

エアコンダクトを使うと、隙間から虫や雨が入りませんか。

通常はパテなどで埋める処理が行われます。作業後にご自身でも確認してください。処理が不十分だと、隙間風や虫の侵入の原因になります。

サッシの隙間から通す方法は、どんな欠点がありますか。

窓を完全に閉められなくなる、気密性が下がる、ケーブルが挟まれて傷むといった点があります。長期的にはあまり勧められません。

穴を開けた場合、退去時にどうなりますか。

契約と入居時の取り決めによります。許可を取ったうえで開けた穴と、無断で開けた穴では扱いが変わります。許可の記録を残しておいてください。

すでに前の入居者が開けた穴があります。使えますか。

使えることが多いですが、管理会社に確認してください。その穴が正規に許可されたものか、埋め戻しの対象になっているかで扱いが変わります。

工事の当日に「穴あけが必要」と言われました。断れますか。

断れます。ただし工事は中止になり、日程の取り直しやキャンセルの扱いが発生します。その場で判断せず、管理会社に確認する時間をもらってください。

賃貸の回線工事と手続きガイドの記事一覧

一次情報の確認先

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