本ページはアフィリエイト広告を利用しています。掲載する法令の記載は、消費者庁・国民生活センター・e-Gov法令検索の公表内容にもとづきます。

守りが厚いのは、自宅に来てもらったほう

「店に持って行くほうが安心」——多くの人がそう考えます。ところが法律の守り方は逆です。自宅に来てもらう買取(訪問購入)には特定商取引法がかかり、8日以内なら取り消せます。店に持って行った買取には、その制度がありません。国民生活センターの資料に、はっきり書かれています。

本ページは特定商取引法の訪問購入に関する一般的な整理です。個別の取引に規定が適用されるかどうかは、契約の形態と事実関係によります。判断に迷う場合や、トラブルになった場合は、お住まいの地域の消費生活センター(消費者ホットライン188)にご相談ください。本ページは法律相談を行うものではありません。
このページの内容
  1. なぜ逆になるのか
  2. 2つを並べる
  3. 訪問購入で守られること
  4. 相談はどれだけ起きているか
  5. 「査定」と「買取契約」は別
  6. どう選ぶか
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

なぜ逆になるのか

特定商取引法が守っているのは、「その場から逃げられない状況」です。自宅に上がり込まれた状態では、断りにくい。冷静に考える時間もない。だから法律が介入します。

国民生活センターは、この違いをこう説明しています。

事業者が自宅に来訪して買取を行う場合には、特定商取引に関する法律の訪問購入に関する規定が適用され

店舗での買取は消費者が自ら店舗に出向いていることから、この制度の対象外

「自ら店舗に出向いている」ことが、対象外の理由です。自分の意思で行った以上、帰る自由もあるはずだ、という前提になっています。

2つを並べる

自宅に来てもらう場合と、店に持って行く場合

自宅に来てもらう(訪問購入)店に持って行く(店舗買取)
特定商取引法の訪問購入適用される対象外
クーリング・オフ書面を受け取った日から8日できない
物品の引渡しの拒絶できる
不招請勧誘の禁止かかる
書面の交付義務
第三者へ渡したときの通知義務

出典:国民生活センター「事業者が自宅に来訪して買取を行う場合には、特定商取引に関する法律の訪問購入に関する規定が適用され」るが、「店舗での買取は消費者が自ら店舗に出向いていることから、この制度の対象外」。個別の適用は契約の形態によります。

この表を見ると、自宅に来てもらったほうが、後から取り消せる余地が大きいことが分かります。ただし頼んでいないのに来る訪問は、そもそも法律で禁じられています。そこは頼んでいない訪問は違法にまとめました。

訪問購入で守られること

消費者庁の特定商取引法ガイドから、訪問購入にかかる規定を並べます。

訪問購入にかかる主な規定

規定内容(消費者庁の記載)
不招請勧誘の禁止「勧誘の要請をしていない者に対し、相手方の自宅等で売買契約の締結について勧誘をし、又は勧誘を受ける意思の有無を確認してはいけません」
書面の交付「契約の申込みを受けたとき又は契約を締結したときには」記載事項を満たした書面を交付する
クーリング・オフ「書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、申込みの撤回や契約の解除ができます」
物品の引渡しの拒絶クーリング・オフ期間内は債務不履行に陥ることなく、物品の引渡しを拒むことができます
第三者への引渡しの通知「施行規則の様式第5又は様式第6による書面にて、第三者に通知しなければなりません」

出典:消費者庁 特定商取引法ガイド。4つ目が、実務でいちばん効きます。詳しくはクーリング・オフと引渡しの拒絶へ。

「引渡しの拒絶」は、契約したあとでも物を渡さなくてよいという権利です。これを知らないと、その場で渡してしまい、あとから取り返すのが難しくなります。

相談はどれだけ起きているか

国民生活センターの数字を並べます。

相談件数の推移

2023年度2024年度2025年度
訪問購入8,623件7,909件7,523件
店舗買取(貴金属等)566件937件

訪問購入は2026年5月31日現在の数字。店舗買取は2020年度165件から増え続けています。訪問購入は横ばい、店舗買取は急増。規制のある側とない側で、動きが違います。

訪問購入の相談は年8,000件前後で推移する一方、店舗買取の相談は2020年度の165件から2025年度の937件へ、5倍以上に増えています。規制がかからない側に問題が移っている形です。

「査定」と「買取契約」は別

国民生活センターは、店舗買取のトラブルについてこう書いています。

査定とは、あくまでも買取業者が価格を提示するものであり、買取契約とは別の行為です

納得できる買取金額か、決める前に確認しましょう

ここが分かれ目です。「査定してもらったら、売らないといけない」ということはありません。査定は価格の提示であって、それを受けるかどうかは別の判断です。

実際の相談では「査定だけのつもりで店舗に行ったところ、断り切れずに買取に応じてしまった」という事例が挙げられています。断ってよいという前提を、行く前に持っておいてください。

どう選ぶか

状況ごとの考え方

どちらが良いかではなく、それぞれで何が守られるかを知って選ぶことです。

量が多く、持ち運べない(着物、食器、家具まわり)

自分から依頼して来てもらう出張買取が現実的です。依頼した訪問なら不招請勧誘には当たらず、かつ訪問購入の規定による保護は受けられます。

小さくて持ち運べる(指輪、切手、コイン)

店舗でも出張でも選べます。店舗を選ぶなら、8日間の取り消しが無いことを知ったうえで行ってください。

価値が分からない。まず相場を知りたい

査定と契約は別です。「今日は査定だけです」と最初に言ってください。

高齢の家族が一人でいる時間がある

頼んでいない訪問は法律で禁じられています。「うちは何も売りません」と言って断ってよいことを、家族で共有しておいてください。

確認の順序

買取を頼む前に決めておくこと

自宅と店舗で守り方が逆になるクーリング・オフと引渡しの拒絶頼んでいない訪問は違法対象外になる品物と取引店舗買取には8日間が無い相談先と、頼む前にやること

自分から依頼して、来てもらう形で査定を受ける

着物の出張買取は、申し込みのうえで来てもらう形です。査定の流れと対応地域は公式サイトで確認できます。査定を受けたあとに売るかどうかは、確認してから決められます。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

店に持って行くとクーリング・オフできないのですか。

国民生活センターは「店舗での買取ではクーリング・オフの利用はできません」としています。店舗買取は訪問購入の規定の対象外とされています。

自分から呼んだ場合もクーリング・オフできますか。

自宅で契約した訪問購入であれば、クーリング・オフの対象になりえます。ただし適用除外となる取引の態様もあります。対象外になる品物と取引を確認してください。

査定してもらったら断れませんか。

断れます。国民生活センターは「査定とは、あくまでも買取業者が価格を提示するものであり、買取契約とは別の行為です」としています。

その場で現金を渡されてしまいました。

訪問購入であれば、書面を受け取った日から8日以内はクーリング・オフができる場合があります。すぐに消費生活センターに相談してください。

高齢の親が売ってしまいました。

訪問購入なら期間内のクーリング・オフができる場合があります。契約書面の有無と日付を確認して、早めに相談してください。

出張買取と訪問購入は同じですか。

自宅など店舗以外の場所で契約する買取は、訪問購入に当たりえます。自分から依頼したかどうかで、不招請勧誘の禁止の当てはまり方が変わります。

買取と訪問購入の法令ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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