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頼んでいないのに来た時点で、もう違反にあたりうる

買取業者が、頼んでいないのに自宅に来て「何か売る物はありませんか」と聞く。これは特定商取引法で禁じられています。しかも「勧誘してよいですか」と確認することすら禁じられています。条文を読むと、そこまで踏み込んで書かれています。

本ページは特定商取引法の訪問購入に関する一般的な整理です。個別の取引に規定が適用されるかどうかは、契約の形態と事実関係によります。判断に迷う場合や、トラブルになった場合は、お住まいの地域の消費生活センター(消費者ホットライン188)にご相談ください。本ページは法律相談を行うものではありません。
このページの内容
  1. 条文にどう書かれているか
  2. 3つの禁止
  3. 電話で呼んだ場合はどうなるか
  4. 「別の物も」と言われたとき
  5. 断り方
  6. 高齢の家族がいる家庭で
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

条文にどう書かれているか

消費者庁の特定商取引法ガイドは、不招請勧誘の禁止をこう説明しています。

勧誘の要請をしていない者に対し、相手方の自宅等で売買契約の締結について勧誘をし、又は勧誘を受ける意思の有無を確認してはいけません

後半に注目してください。「勧誘を受ける意思の有無を確認してはいけません」——つまり「買取のお話をしてもいいですか」と聞くことすら禁じられています。

3つの禁止

条文(法第58条の6)は3つの項に分かれています。

3つの禁止

条文(原文)現場で何が起きるか
第1項「購入業者は、訪問購入に係る売買契約の締結についての勧誘の要請をしていない者に対し、営業所等以外の場所において、当該売買契約の締結について勧誘をし、又は勧誘を受ける意思の有無を確認してはならない。」頼んでいない訪問そのものが禁じられる
第2項「購入業者は、訪問購入をしようとするときは、その勧誘に先立つて、その相手方に対し、勧誘を受ける意思があることを確認することをしないで勧誘をしてはならない。」依頼して来てもらった場合でも、勧誘の前に意思を確認する必要がある
第3項「購入業者は、訪問購入に係る売買契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し、当該売買契約の締結について勧誘をしてはならない。」一度断った相手への再勧誘が禁じられる

出典:特定商取引に関する法律 第58条の6。第2項は、自分から呼んだ場合にもかかります。

第2項が実務では効きます。自分から出張買取を依頼した場合でも、勧誘の前に「勧誘を受ける意思があるか」を確認しなければならないことになっています。だから「話を聞くつもりはありません。査定だけです」と最初に言ってよいのです。

電話で呼んだ場合はどうなるか

いちばん問題が起きるのがここです。国民生活センターの事例を引きます。

不用品を引き取ると電話があり、洋服を出そうと来訪を承諾した。来訪した担当者に「貴金属はあるか」「宝石はあるか」としつこく聞かれ、貴金属を強引に買い取られ

古本を買い取ると電話があり依頼したら、玄関先に置いていた貴金属を安価で買い取られ

どちらも「頼んだ物」と「買われた物」が違います。

電話で呼んだときに起きること

洋服を頼んだのに、貴金属を聞かれる

依頼したのは洋服の買取です。それ以外の物についての勧誘は、要請していない勧誘に当たりうる場面です。

「ついでに見せてください」と言われる

見せると話が始まります。「頼んだのは◯◯だけです」と言ってください。

玄関先に置いてある物を指摘される

事例にあるとおりです。売るつもりのない物を、見える場所に出しておかないでください。

「無料で査定するだけ」と言われる

査定と契約は別です。査定を受けても売る必要はありません。

向こうから電話がかかってきた

こちらが要請していない電話をきっかけにした訪問は、要請した訪問とは言えません。断ってよい場面です。

「別の物も」と言われたとき

使える言い方を決めておいてください。その場で考えるのは難しいからです。

そのまま使える断り方

断るのに理由は要りません。「売りません」で十分です。

「他に売る物はありませんか」

「今日お願いしたのは◯◯だけです。他は出しません」。理由を説明する必要はありません。

「見せるだけでいいので」

「見せません」。見せた時点で話が始まります。

「今日決めてもらえれば高く買います」

「今日は決めません」。急がせるのは、考える時間を与えないための言い方です。

「もう査定したので買い取らせてください」

「査定と契約は別だと聞いています」。国民生活センターも同じことを書いています。

断ったのにまた来た・また電話が来た

再勧誘は禁じられています。日付を記録して、消費生活センターに相談してください。

断り方

玄関で断るときの順序

  1. ドアを開ける前に用件を聞くインターホン越しに「どちらさまですか」「何のご用ですか」。
  2. 頼んでいなければ、そのまま断る「頼んでいません。お引き取りください」。ドアを開ける必要はありません。
  3. 依頼した業者なら、最初に範囲を言う「今日お願いしたのは◯◯です。それ以外は見せません」と、上がってもらう前に言います。
  4. 一人のときは家に入れない日を改めて、家族がいる日にしてもらってください。
  5. しつこい場合は会話を切る「これで失礼します」と言ってドアを閉めてよい場面です。
  6. 記録する日時、業者名、担当者名、言われたこと。あとで相談するときの材料になります。

高齢の家族がいる家庭で

国民生活センターに寄せられる相談には、高齢者に関するものが多く含まれます。本人だけで判断させない仕組みを先に作っておいてください。

家族で決めておくこと

2つ目は効きます。貼り紙があるだけで、話が始まりにくくなります。

確認の順序

訪問を受けたときの順序

自宅と店舗で守り方が逆になるクーリング・オフと引渡しの拒絶頼んでいない訪問は違法対象外になる品物と取引店舗買取には8日間が無い相談先と、頼む前にやること

自分から申し込んで、来てもらう形にする

出張買取は、申し込みのうえで日時を決めて来てもらう形です。対応品目と申し込みの流れは公式サイトで確認できます。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

チラシが入っていた業者に電話しました。これは依頼したことになりますか。

自分から電話をかけて来訪を依頼した場合は、要請があったといえます。ただし依頼した品目以外の勧誘は別の話です。

業者から電話がかかってきて、承諾しました。

こちらが要請していない電話をきっかけにした承諾です。国民生活センターの事例でも、この形でトラブルが起きています。迷う場合は断ってください。

断ったのに何度も来ます。

条文は「売買契約を締結しない旨の意思を表示した者に対し……勧誘をしてはならない」としています。日付を記録して消費生活センターに相談してください。

見せるだけなら問題ありませんか。

見せた時点で勧誘が始まります。売るつもりのない物は見せないでください。

玄関先での話でも訪問購入になりますか。

店舗等以外の場所での契約が訪問購入です。玄関先も店舗以外の場所です。

警察に相談してもよいですか。

身の危険を感じる場合や居座られる場合は警察に連絡してください。契約の問題は消費生活センターです。両方に相談して構いません。

買取と訪問購入の法令ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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