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同じ訪問でも、品物によって守られない

訪問購入にはクーリング・オフがあります。ところが政令で定められた6つの品物は、そもそも対象外です。自動車、家具、書籍——身近な物が並んでいます。さらに取引の形によっても除外されます。条文をそのまま確かめます。

本ページは特定商取引法の訪問購入に関する一般的な整理です。個別の取引に規定が適用されるかどうかは、契約の形態と事実関係によります。判断に迷う場合や、トラブルになった場合は、お住まいの地域の消費生活センター(消費者ホットライン188)にご相談ください。本ページは法律相談を行うものではありません。
このページの内容
  1. 対象外の6品目
  2. 読み方の注意
  3. なぜ除外されているのか
  4. 取引の態様による除外
  5. 4号がいちばん効く
  6. 対象外だったらどうするか
  7. 確認の順序
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

対象外の6品目

特定商取引に関する法律施行令 第34条は、対象外の物品を6つ挙げています。原文のまま引きます。

一 自動車
二 家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く。)
三 家具
四 書籍
五 有価証券
六 レコードプレーヤー用レコード及び磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物

6品目を、身近な言葉に置き換える

条文身近な例注意
一 自動車自動車二輪(バイク)は除外リストの読み方に注意。他の条文では二輪を除く旨が書かれている箇所がある
二 家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く。)冷蔵庫、洗濯機、テレビ「携行が容易なもの」は除外されない=小型家電は訪問購入の対象になりえる
三 家具たんす、テーブル、いす
四 書籍本、古書古本の出張買取は対象外になりえる
五 有価証券株券、商品券の一部など
六 レコード及び音・影像・プログラムを記録した物レコード、CD、DVD、ゲームソフト

出典:特定商取引に関する法律施行令 第34条。個別の品物がどれに当たるかの判断は、消費生活センターに確認してください。

読み方の注意

2つ目の「家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く。)」は、読み方が反転しています。

「携行が容易なもの」=除外されない=訪問購入の規定がかかる。つまり大型家電は対象外だが、持ち運べる小型の機器は対象になりえる、という構造です。

ここは間違えやすいので、「大きい家電は守られない、小さい機器は守られうる」と覚えてください。

そして4つ目の「書籍」。国民生活センターの事例に「古本を買い取ると電話があり依頼したら、玄関先に置いていた貴金属を安価で買い取られ」たというものがあります。古本そのものは対象外でも、一緒に買われた貴金属は対象になりえます。品物ごとに扱いが変わる、ということです。

なぜ除外されているのか

条文は、除外の理由をこう書いています。

当該売買契約の相手方の利益を損なうおそれがないと認められる物品又はこの章の規定の適用を受けることとされた場合に流通が著しく害されるおそれがあると認められる物品

読み解くと、2つの理由が並んでいます。

除外の2つの理由

理由意味当てはまりそうな品目
相手方の利益を損なうおそれがないその品物では、消費者が大きく損をしにくい書籍、記録媒体
流通が著しく害されるおそれがある8日間取り消せると、市場の取引が回らなくなる自動車、有価証券

この表は理由の整理です。個々の品目がどちらに当たるかを条文は明示していません。

自動車や有価証券は、買った側がすぐ次に売る前提の市場があります。8日間ひっくり返る可能性があると、取引が成り立ちません。だから外されている、と読めます。

取引の態様による除外

品物だけでなく、取引の形によっても除外があります。施行令 第37条が4つ挙げています。要旨で示します。

適用除外される訪問購入の取引の態様(施行令 第37条・要旨)

どういう場合か
店舗で買取をしている業者が、定期的に住居を巡回訪問し、勧誘を行わず、単に申込みを受けて行う購入
店舗で買取をしている業者が、訪問の日前1年間に取引のあった顧客の住居を訪問して行う購入
店舗を持たない業者が、継続的取引関係にある顧客を訪問して行う購入
相手方が物品を処分する意思を有すると認められる場合で、相手方のほうから店舗外での取引を誘引したことにより行われる購入

出典:特定商取引に関する法律施行令 第37条。いずれも「消費者の側から求めた」または「継続的な関係がある」という共通点があります。

4号がいちばん効く

4号の原文を引きます。

通常売買契約の相手方が物品を処分する意思を有すると認められる場合として主務省令で定める場合において、その売買契約の相手方が購入業者の営業所等以外の場所における取引を誘引することにより行われる購入

これは「引っ越しや遺品整理など、処分するつもりがあることが明らかな場面で、消費者のほうから来てもらった場合」を想定した規定と読めます。

4号が問題になりそうな場面

「対象外かもしれない」という理由で相談をあきらめないでください。当てはまるかどうかの判断は、消費生活センターが行います。

引っ越しで不用品をまとめて処分したい

処分する意思があり、自分から呼んでいます。4号に当たるかどうかは、具体的な事情によります。

遺品整理で家財を引き取ってもらう

同じく、処分の意思がある場面です。

生前整理で少しずつ売っている

回数を重ねると、三号の「継続的取引関係」の話も出てきます。

不用品を頼んだのに、別の物を買われた

頼んだ範囲を超えた勧誘は、別の問題です。4号に当たるかどうかにかかわらず、不招請勧誘の禁止の観点で相談できます。

対象外だったらどうするか

訪問購入の規定が使えない場合でも、打つ手が無いわけではありません。

対象外でも確認できること

どの法律が使えるかを自分で決める必要はありません。事実を持って消費生活センターに相談すれば、その中で整理してもらえます。

確認の順序

売る前に確認すること

自宅と店舗で守り方が逆になるクーリング・オフと引渡しの拒絶頼んでいない訪問は違法対象外になる品物と取引店舗買取には8日間が無い相談先と、頼む前にやること

品目ごとの扱いを、申し込む前に確認する

着物・骨董・切手などの出張買取は、申し込みのうえで査定を受ける形です。対応品目と査定の流れは公式サイトで確認できます。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

確認に使った一次情報

よくある疑問

古本を売りました。クーリング・オフできますか。

書籍は施行令第34条で対象外の物品として挙げられています。ただし一緒に買われた他の品物は別の扱いになりえます。消費生活センターに確認してください。

小型の家電は対象になりますか。

条文は「家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く。)」を対象外としています。携行が容易なものは除外されない読み方になります。個別の判断は窓口に確認してください。

バイクは対象ですか。

施行令第34条は「自動車」を挙げています。二輪の扱いは条文の読み方によるため、消費生活センターに確認してください。

引っ越しで呼んだ業者は対象外ですか。

施行令第37条第4号に該当する場合があります。ただし頼んだ範囲を超えた勧誘は別の問題です。あきらめずに相談してください。

以前も同じ業者に売ったことがあります。

第37条の二号・三号に該当する可能性があります。該当するかどうかの判断は窓口で確認してください。

対象外なら何も言えませんか。

訪問購入の規定が使えなくても、他の観点で相談できることがあります。事実を持って消費生活センターに相談してください。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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