譲るときは、登録を消してから渡す
自転車を人に譲るとき、そのまま渡してしまう人が多くいます。ところが防犯登録は前の持ち主の名前のまま残ります。職務質問を受けたときに説明が要る状態が続き、盗難届が出ていれば話が大きくなります。順序を整理します。
なぜ手続きが要るのか
防犯登録は、その自転車が誰のものかを記録する仕組みです。盗難に遭ったときの発見や、路上での確認に使われます。
だから持ち主が変わったのに記録が変わらないと、実態とずれます。ずれたままだと次のことが起きます。
記録がずれていると起きること
手続きは、譲る側と譲り受ける側の両方を守るものです。
職務質問で説明を求められる
盗難に遭っても自分の車両として届け出にくい
前の持ち主に連絡がいく
前の持ち主が盗難届を出していた
譲る側がやること
譲る前の順序
- 防犯登録の抹消手続きをする自転車を購入した販売店、または防犯登録所(自転車防犯登録の取扱店)で行います。都道府県の自転車防犯協会が窓口を案内しています。
- 防犯登録カードの控えを用意する手元に無い場合は、その旨を伝えて相談してください。
- 本人確認書類を持参する運転免許証など。
- 譲渡証明書を書く自分の氏名・住所、譲る相手の氏名・住所、車体番号、日付。決まった様式が無い場合は手書きで構いません。
- 車体番号を控えておくフレームに刻印されています。あとで照会が必要になったときに使います。
- 譲渡証明書と一緒に渡す受け取る側が再登録するときに要ります。
譲り受ける側がやること
受け取ったあとの順序
- 防犯登録の抹消が済んでいるか確認する済んでいないと再登録できないことがあります。渡される前に確認してください。
- 譲渡証明書を受け取る前の持ち主の氏名・住所、車体番号が書かれたもの。
- 防犯登録所で新たに登録する自転車販売店などが登録所になっています。
- 登録料を払う金額は都道府県によって異なります。窓口で確認してください。
- 防犯登録カードを保管する盗難時に必要です。写真に撮ってスマートフォンにも残しておくと確実です。
必要になる書類
場面ごとに必要になるもの
| 場面 | 用意するもの |
|---|---|
| 新品を買って登録する | 販売証明書/保証書、本人確認書類 |
| 譲り受けて登録する | 譲渡証明書、前の持ち主の防犯登録の抹消、本人確認書類 |
| 登録を抹消する | 防犯登録カードの控え、本人確認書類 |
| 登録内容を変更する(引っ越し等) | 防犯登録カード、本人確認書類 |
手続きの方法と料金は都道府県によって異なります。お住まいの都道府県の自転車防犯協会または販売店に確認してください。
電動アシスト自転車で追加で確かめること
電動アシスト自転車を譲り受ける場合、防犯登録のほかに2つ確かめてほしいことがあります。
1つ目。その車両が道路交通法の基準に適合しているか。「電動アシスト自転車」として売られていても、基準を超える製品が流通しています。譲り受けたものが基準外だと、公道を走った時点で法令違反になりえます。確認の方法はアシスト比率の基準にまとめました。
2つ目。バッテリーの状態と、その処分の道筋。中古のバッテリーは劣化しています。そして膨らんだリチウムイオン電池は、通常の回収ルートに乗りません。
電動アシスト自転車を譲り受けるとき
- 型式認定の表示が車体にあるか
- メーカーと型番が分かるか
- バッテリーが膨らんでいないか、異常な発熱が無いか
- バッテリーの充電回数・購入時期を聞けるか
- 充電器が付いてくるか。純正か
- メーカーがまだバッテリーを供給しているか(古い型は入手できないことがある)
- そのメーカーがJBRCの会員か(捨てるときの回収に関わります)
最後の項目は見落とされます。リチウムイオン電池の回収には条件があり、メーカーが分からないものは回収されません。詳しくはリチウムイオン電池の捨て方に整理しています。
処分するとき
譲る相手がいない場合、処分することになります。このとき車体とバッテリーは別のルートになります。
処分の行き先
| 行き先 | 先にやること | |
|---|---|---|
| 車体 | 自治体の粗大ごみ/販売店の引き取り/リサイクル業者 | 防犯登録の抹消 |
| バッテリー | 販売店/JBRCの協力店・協力自治体 | 端子の絶縁。分解しない |
| 膨張したバッテリー | 市区町村の清掃・環境部署に相談 | 使用と充電をやめる |
防犯登録を抹消せずに捨てると、記録が残ったままになります。捨てる前に手続きしてください。
確認の順序
譲る・譲り受けるときの順序
- 譲る側:防犯登録を抹消する
- 譲る側:譲渡証明書を書く(氏名・住所・車体番号・日付)
- 譲り受ける側:抹消が済んでいるか確認する
- 譲り受ける側:防犯登録所で新たに登録する
- 電動アシストなら:型式認定の表示と基準適合を確認する
- 電動アシストなら:バッテリーの状態とメーカーを確認する
- 処分するなら:抹消してから、車体とバッテリーを分けて出す
→ アシスト比率の基準/ペダル付き電動バイク/特定小型原動機付自転車/幼児を乗せるとき/ヘルメットと二人乗り/防犯登録と譲渡
メーカーと型式がはっきりしている車体を選ぶ
型式、装備、バッテリーの仕様は公式サイトで確認できます。譲るときも捨てるときも、情報が残ります。
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確認に使った一次情報
- 警視庁「『電動アシスト自転車』と『ペダル付き電動バイク』の違いについて」keishicho.metro.tokyo.lg.jp
- 警察庁「特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について」npa.go.jp
- 警視庁「自転車の交通ルール」keishicho.metro.tokyo.lg.jp
- 消費者庁 注意喚起caa.go.jp
- 国民生活センターkokusen.go.jp
よくある疑問
防犯登録は義務ですか。
譲渡証明書に決まった様式はありますか。
前の持ち主と連絡が取れません。
フリマアプリで買いました。どうすればよいですか。
引っ越したときも手続きが要りますか。
バッテリーだけ処分したいです。
自転車と電動モビリティの法令ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。