本ページはアフィリエイト広告を利用しています。掲載する制度の記載は、国土交通省および各市区町村の公表内容にもとづきます。

空き家の解体費の補助は、国ではなく市区町村が決めている

「空き家の解体に補助金が出る」という話は本当ですが、全国一律の制度ではありません。国の予算は市区町村を通してしか流れず、実際に出すかどうか・いくら出すか・誰を対象にするかは、市区町村ごとの交付要綱で決まっています。だから隣の市では出て、自分の市では出ない、ということが普通に起きます。

本ページは空き家の除却(解体)に関する補助制度についての一般的な整理です。補助金の有無・名称・対象・金額・申請期限は市区町村ごとに異なり、年度ごとに変わります。実際の手続きは、空き家がある市区町村の空き家担当課にご確認ください。
このページの内容
  1. 制度の構造
  2. 国の事業は市区町村を通す
  3. 要綱を見に行くと何が分かるか
  4. 計画がある市区町村は88%
  5. 自分の空き家がどこに当たるか
  6. 確認の順序
  7. 先に決まるのは家財のこと
  8. 確認に使った一次情報
  9. よくある疑問

制度の構造

空き家の解体に関わる制度は、4つの層に分かれています。どの層を見ているかを間違えると、話が噛み合いません。

だれが何を決めているか

決めていること出どころ
国(空家法)特定空家等・管理不全空家等という枠組み、市区町村の権限空家等対策の推進に関する特別措置法
国(補助事業)市区町村に対して国費を出す条件空き家対策総合支援事業
市区町村(要綱)補助金があるか、いくらか、誰が対象か、いつまでか各市区町村の交付要綱
市区町村(税)住宅用地特例を外すかどうか(勧告後)地方税法・空家法

出典:国土交通省の公表資料および各市区町村の要綱から整理。実際に自分の家に補助が出るかどうかを決めているのは、いちばん下の要綱です。

「解体費用の相場」を調べても補助金のことは分かりません。相場を決めているのは工事会社で、補助を決めているのは市区町村だからです。

国の事業は市区町村を通す

国土交通省の「空き家対策総合支援事業」は、市区町村に対して国費を出す仕組みです。所有者が直接申し込む窓口はありません。

空き家対策総合支援事業の負担割合(国土交通省の公表資料)

だれが実施するか除却の負担割合
所有者が実施する場合国1/2、市区町村1/2
市区町村が実施する場合国2/5、市区町村3/5
モデル的な取組除却 2/5

出典:国土交通省「空き家対策総合支援事業(令和8年度概要資料)」。基本要件として「空家法の空家等対策計画に基づき市区町村が実施する」ことが示されています。

ここが要点です。国費が入るには、その市区町村が「空家等対策計画」を作っていることが前提になります。計画が無ければ、この事業の枠は使えません。

要綱を見に行くと何が分かるか

市区町村の補助金は、ほぼ必ず「〇〇市老朽危険空家除却補助金交付要綱」のような名前の文書で決まっています。ホームページの案内ページより、要綱そのもののほうが情報量が多いことがあります。

要綱に書いてあること

要綱は「例規集」「地域の条例・規則」といったページに置かれていることが多いです。市区町村名+「空家 除却 補助金 交付要綱」で探すと出てきます。

計画がある市区町村は88%

国土交通省が公表している施行状況では、空家等対策計画の策定状況はこうなっています。

空家法の施行状況(令和7年3月31日時点・国土交通省)

項目件数
空家等対策計画 策定済み1,541(88%)
管理不全空家等への勧告378件
特定空家等への助言・指導4,026件
特定空家等への勧告600件
特定空家等への命令101件
行政代執行/略式代執行/緊急代執行71件/81件/9件
除却・修繕等の措置(累計・合計)220,030件

出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等(令和7年3月31日時点)」。累計220,030件のうち189,029件は「その他市区町村の取組による除却・修繕等」です。

数字の読み方はこうです。代執行(役所が強制的に壊す)は年に百数十件しかありません。ほとんどは、所有者が自分で片をつけています。補助金はその後押しとして置かれているものです。

自分の空き家がどこに当たるか

親から相続したが、まだ誰も住んでいない

まず「何年空き家か」を確認します。多くの要綱が「1年以上使用されていない」ことを条件にしています(松江市の記載)。登記や電気・水道の停止日で説明できるようにしておくと話が早いです。

建物が傷んでいて、危ないと言われた

老朽度の判定を受ける枠に当たる可能性があります。相模原市は「評点100点以上」、松江市は「項目ごとに不良度及び危険度を点数化し、市の判断基準を超えるもの」としています。→ 対象になる空き家の条件

すでに市から「特定空家」の勧告が来ている

この場合、補助の対象から外れることがあります。相模原市は「特定空家等勧告を受けていない」ことを条件にしています。同時に、勧告を受けると土地の住宅用地特例が外れます。→ 解体した後の土地の税

もう解体業者と契約してしまった

これは取り返しがつかないことがあります。相模原市は「補助金の交付決定する前に、契約を既に締結している場合」を対象外としています。→ 契約より先に申請する

家の中に家財が残っている

家財の処分費は補助対象外にされていることが多い項目です。相模原市は「家財道具処分」を、松江市は「家財等を解体撤去除却する費用」を対象外としています。→ 家財の処分費は対象外

確認の順序

最初にやること

  1. 空き家がある市区町村を確認する自分が住んでいる市区町村ではありません。空き家の所在地の市区町村です。
  2. 「空家等対策計画」があるか見る計画があれば、国費が入る枠を使っている可能性があります。
  3. 補助金のページと要綱を両方見る案内ページに書いていない条件が要綱にあります。
  4. 受付期間と予算枠を確認する相模原市は「予算に達し次第、受付を終了します」と明記しています。
  5. 契約より先に窓口へ行くここを逆にすると対象外になります。契約より先に申請する
  6. 家財をどうするか決める補助の対象外になりやすい部分です。家財の処分費は対象外

補助金の申請より前に動き出せることがあります。家の中に残っているものの整理です。多くの要綱で家財の処分費は補助の対象外なので、ここは自分で段取りする部分になります。解体の見積もりも、中身が空いているかどうかで変わります。

解体の見積もりを取る前に、中のものを片付ける

家財が残ったままだと、解体の見積もりに「残置物処分」が乗ります。先に片付けておくと、工事の範囲がはっきりします。

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補助金は市区町村の要綱で決まる対象になる空き家の条件契約より先に申請する家財の処分費は対象外共有と相続の同意解体した後の土地の税取り壊した後の届出

確認に使った一次情報

よくある疑問

空き家の解体費の補助金は、どの市区町村にもありますか。

ありません。国の制度ではなく市区町村ごとの制度なので、置いていない市区町村があります。国土交通省の施行状況では空家等対策計画の策定は1,541市区町村(88%)ですが、計画があることと、除却の補助金があることは別です。空き家の所在地の市区町村にご確認ください。

国に直接申し込むことはできますか。

できません。空き家対策総合支援事業は市区町村に国費を出す仕組みで、所有者が実施する場合も「国1/2、市区町村1/2」という形で、市区町村を通します。

補助金はいくらもらえますか。

市区町村ごとに違います。実際に確認できた例では、相模原市が限度額50万円(世帯全員が非課税の場合80万円)、松江市が上限50万円でした。これは2つの市の例であって、全国の相場ではありません。お住まいの市区町村の要綱でご確認ください。

年度の途中でも申し込めますか。

締め切られていることがあります。相模原市は事前調査申込を「除却工事を実施する年度の10月末日までに」、交付申請を「11月末日までに」としたうえで「予算に達し次第、受付を終了します」と書いています。年度の前半に動くほうが確実です。

解体業者に聞けば分かりますか。

工事の見積もりは業者にしか出せませんが、補助の可否と条件は市区町村の窓口が決めます。要綱の条件(築年・空き家期間・老朽度・所有形態)に当てはまるかどうかは、窓口で確認してください。

空き家を解体すると土地の税金は上がりますか。

住宅用地特例が外れるため、土地の固定資産税の課税標準が変わります。ただし勧告を受けた特定空家等・管理不全空家等の敷地は、建物があっても特例から外されます。→ 解体した後の土地の税

空き家の除却補助金ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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