本ページの制度の記載は、総務省および各自治体・住宅供給公社の公表内容にもとづきます。

「収入超過者」と「高額所得者」は、別の区分

収入が上がると、公営住宅では2つの区分が出てきます。収入超過者と高額所得者です。名前が似ていますが、根拠の条文も、年数の要件も、扱いも違います。総務省の資料では、収入超過者は公営住宅法第28条、高額所得者は同法第29条とされています。

本ページは公営住宅(都道府県営・市町村営)の収入申告と、入居中の届出についての一般的な整理です。提出の期限・様式・添付書類・窓口は、住宅を管理する自治体や住宅供給公社ごとに異なります。本サイトが家賃や資格を判定するものではありません。かならず、お住まいの住宅の管理者にご確認ください。
このページの内容
  1. 28条と29条の違い
  2. 年数の数え方
  3. 明渡し期限後の2倍
  4. どうすればよいか
  5. よくある取りこぼし
  6. 確認に使った一次情報
  7. よくある疑問

28条と29条の違い

収入超過者(28条)と高額所得者(29条)

収入超過者高額所得者
根拠公営住宅法第28条第1項公営住宅法第29条第1項
入居年数「引き続き3年以上入居し」「引き続き5年以上入居している場合」
収入の要件「政令で定める基準を超える収入がある者」「最近2年間引き続き政令で定める基準を超える高額の収入のあるとき」
扱い「当該公営住宅を明け渡すように努めなければならない」(努力義務)明渡しの請求ができる
明渡し期限後「近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額以下の金銭を徴収する」(第29条第7項)

出典:総務省の行政評価資料に引用された公営住宅法の条文(2026年9月11日確認)。具体的な基準額は政令で定められ、改正されます。本サイトは基準額を掲載しません。住宅の管理者にご確認ください。

28条は「努めなければならない」、29条は請求ができる、という差です。収入超過者になったからといって、すぐ出ていかなければならないわけではありません。ただし家賃の算定は変わっていきます。

年数の数え方

条文はどちらも「引き続き」という語を使っています。3年、5年という年数は、途中で切れていない入居の期間です。

確認しておくとよいこと

年数の数え方と基準額は、法令・政令と各事業主体の運用によります。 本サイトでは判定しません。かならず管理者にご確認ください。

明渡し期限後の2倍

高額所得者が明渡し期限後も退去しない場合、「近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額以下の金銭を徴収する」(第29条第7項)

出典:総務省の資料に引用された条文(2026年9月11日確認)。

ここで出てくる「近傍同種の住宅の家賃」は、収入申告を出さなかったときの家賃と同じ考え方の額です。その2倍以下が徴収されうる、と条文に書かれています。

つまり公営住宅の家賃には、所得に応じた家賃/近傍同種家賃/その2倍以下という段階があることになります。→ 出さないと最高額の家賃になる

どうすればよいか

通知を受け取ったときの順番

  1. どの区分の通知か確認する収入超過者(28条)か、高額所得者(29条)かで意味が違います。
  2. 入居年数と収入の認定根拠を確認する認定は収入申告にもとづきます。
  3. 申告内容に誤りがないか確認する控除の申告漏れがあれば、修正申告と再認定の請求ができる場合があります。収入再認定請求
  4. 収入が下がっていれば再認定を請求する「受理した翌月分から」なので早いほどよいです。
  5. 住み替えを考える場合は期限を確認する明渡しの期限と、その後の扱いを管理者に確認してください。

本サイトは明渡しの要否や家賃の額を判定するものではありません。 通知の内容については、かならず住宅の管理者にご確認ください。

状況ごとの判断

収入超過者の通知が届いた

法28条の努力義務です。すぐ退去が必要という意味ではありませんが、家賃の算定は変わります。管理者に内容を確認してください。

控除の申告漏れに心当たりがある

修正申告が認められれば再認定を請求できる場合があります(JKK東京)。収入再認定請求

去年だけ収入が高かった

高額所得者は「最近2年間引き続き」が要件です。単年かどうかを確認してください。

世帯員が独立して収入が下がる見込み

世帯員の変更は届出の対象です。入居中のその他の届出

住み替えを検討する

引越しの手続きは別に必要です。引越しの届出

よくある取りこぼし

収入超過者=すぐ退去だと思った

法28条は「明け渡すように努めなければならない」という努力義務です。

高額所得者と収入超過者を同じものだと思った

条文も年数の要件も扱いも違います(28条と29条)。

1年だけ収入が高かったので高額所得者だと思った

「最近2年間引き続き」が条文の要件です。

控除の申告漏れを放置した

修正申告と再認定の請求ができる場合があります。

明渡し期限を過ぎても変わらないと思った

第29条第7項は「近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額以下」の徴収を定めています。

出さないと最高額の家賃になる提出の時期と期限添付書類と非課税の収入収入再認定請求収入超過者と高額所得者入居中のその他の届出

関連する手続き:引越しの届出証明書の請求税・保険料の減免就学援助

確認に使った一次情報

いずれも2026年9月11日に確認した公表内容です。期限・様式・添付書類・窓口は、住宅を管理する自治体・公社ごとに異なり、また年度ごとに変わります。

よくある疑問

収入超過者になったらすぐ出ていくのですか。

公営住宅法第28条第1項は「当該公営住宅を明け渡すように努めなければならない」という努力義務です。通知の内容は管理者にご確認ください。

収入超過者と高額所得者は何が違いますか。

条文が違います。収入超過者は第28条で「引き続き3年以上入居し、政令で定める基準を超える収入がある者」、高額所得者は第29条で「引き続き5年以上入居している場合において最近2年間引き続き政令で定める基準を超える高額の収入のあるとき」。

基準額はいくらですか。

政令で定められ、改正されます。本サイトでは掲載しません。住宅の管理者にご確認ください。

明渡し期限を過ぎるとどうなりますか。

第29条第7項は「近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額以下の金銭を徴収する」と定めています。

認定に納得できません。

収入申告の内容に誤りや控除の漏れがあれば、修正申告と収入再認定の請求ができる場合があります。まず管理者にご相談ください。

公営住宅の収入申告ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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