下がった分は、請求した翌月からしか反映されない
公営住宅の家賃は毎年の収入申告で決まりますが、年度の途中で収入が下がったときは、自分から請求できます。これを収入再認定といいます。ただしJKK東京は「収入再認定に伴う変更後の使用料の適用は、『収入再認定請求書』を受理した翌月分から」としています。さかのぼりません。気づくのが遅れた分は、そのまま高い家賃を払い続けることになります。
請求できる4つの場面
JKK東京は、収入再認定を請求できる場合を4つ挙げています。
収入再認定請求ができる場合(JKK東京の公表内容)
| 場面 | 文言 |
|---|---|
| 仕事が変わった・辞めた | 「所得のある方が転職、転業、退職又は廃業し、世帯全体の所得が減少したとき」 |
| 手帳の交付を受けた | 「新たに障害者手帳又は愛の手帳等の交付を受けたとき」 |
| 修正申告が認められた | 「特別控除等の申告漏れがあり、区市役所・町役場で修正申告が認められたとき」 |
| 生活保護を受けることになった | 「生活保護を受給することとなったとき」 |
出典:JKK東京(2026年9月11日確認)。請求できる要件は、住宅を管理する自治体・公社ごとに異なります。
2つめの「障害者手帳の交付」は見落とされやすい場面です。収入そのものが変わらなくても、控除が変わることで家賃の算定が変わります。手帳の手続きをしたら、公営住宅の側にも知らせるという発想が要ります。→ 手帳の手続き
3つめの「特別控除等の申告漏れ」も同じです。役所で修正申告が認められたら、家賃の再認定も請求できます。
いつから家賃が変わるか
「収入再認定に伴う変更後の使用料の適用は、『収入再認定請求書』を受理した翌月分からと」なります。
出典:JKK東京(2026年9月11日確認)。
「受理した翌月分から」が意味すること
| いつ請求したか | いつから変わるか | その前の期間 |
|---|---|---|
| 退職した月に請求 | 翌月分から | 1か月分は元の家賃 |
| 3か月後に気づいて請求 | 請求した翌月分から | 3か月分は元の家賃のまま。戻らない |
| 年度末に気づいて請求 | 請求した翌月分から | その年度のほとんどが元の家賃のまま |
出典:JKK東京の公表内容から整理(2026年9月11日確認)。取り扱いは管理者ごとに異なります。さかのぼりの可否は管理者にご確認ください。
だから「収入が下がったらすぐ」が原則になります。書類がそろってから、ではなく、まず管理者に連絡して手順を聞くほうが早く動けます。
場面ごとの書類
JKK東京が挙げている書類
| 場面 | 書類 |
|---|---|
| 転職 | 給与支払証明書 |
| 転業 | 収支明細書 |
| 退職 | 退職証明書 |
出典:JKK東京(2026年9月11日確認)。書類の名称・要否は管理者ごとに異なります。
退職証明書は会社に発行してもらう書類です。離職票とは別のものです。手元に無い場合は、前の勤務先に依頼することになります。時間がかかるので、請求書だけ先に出せるかを管理者に確認するのがひとつの手です。
早く動くほど効く
収入が下がったときの順番
- その日のうちに管理者へ連絡する「収入再認定を請求したい」と伝えます。受理の日が起点になります。
- 自分の場面がどれかを確認する転職/転業/退職/廃業/手帳/修正申告/生活保護。
- 必要な書類を聞く退職証明書などは発行に時間がかかります。
- 請求書を出すJKK東京は「受理した翌月分から」としています。
- 次の年度の収入申告も忘れない再認定は当年度の話です。翌年度は改めて申告します。→ 提出の時期と期限
状況ごとの判断
退職して収入がなくなった
障害者手帳を取得した
確定申告の控除漏れに気づいた
生活保護を受けることになった
収入が一時的に減っただけ
減額ではなく免除を受けたい
よくある取りこぼし
待っていれば下がると思った
自動では下がりません。自分から請求します。
書類がそろってから連絡しようとした
「受理した翌月分から」なので、遅れるほど損をします。先に連絡してください。
手帳を取ったことを知らせなかった
JKK東京は請求できる場面として挙げています。
退職証明書と離職票を混同した
別の書類です。退職証明書は前の勤務先に依頼します。
再認定したので翌年度の申告は不要だと思った
収入申告は毎年です。
年度末に気づいた
その年度分はほとんど戻りません。それでも請求は早いほうがよいです。
→ 出さないと最高額の家賃になる/提出の時期と期限/添付書類と非課税の収入/収入再認定請求/収入超過者と高額所得者/入居中のその他の届出
関連する手続き:引越しの届出/証明書の請求/税・保険料の減免/就学援助
確認に使った一次情報
- 総務省「高額所得者等に対する的確な対応」総務省 公営住宅の収入超過者・高額所得者
- 西宮市「収入申告書等は毎年必ず期限までに提出してください」西宮市 収入申告書の提出
- 旭川市「収入申告(市営住宅の家賃決定)」旭川市 収入申告
- 鹿児島市「収入申告(添付書類)」鹿児島市 収入申告の添付書類
- 東京都住宅政策本部「都営住宅居住者関係 届出・申請」東京都 都営住宅の届出・申請
- JKK東京「都営住宅等の収入再認定請求」JKK東京 収入再認定請求
いずれも2026年9月11日に確認した公表内容です。期限・様式・添付書類・窓口は、住宅を管理する自治体・公社ごとに異なり、また年度ごとに変わります。
よくある疑問
収入が下がったら家賃も自動で下がりますか。
いつから家賃が変わりますか。
どんなときに請求できますか。
何が必要ですか。
請求すれば必ず下がりますか。
公営住宅の収入申告ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。