保険料が下がっても、窓口で払う分は下がらない
国民健康保険料の減免と、病院の窓口で払う一部負担金の減免は別の制度です。保険料の減免が通っても、窓口で払う3割は変わりません。それを別に減らす仕組みが、一部負担金の減免・徴収猶予です。世田谷区は減額・免除を「原則として3か月以内」としています。
保険料の減免とは別
2つの減免の違い
| 保険料の減免 | 一部負担金の減免 | |
|---|---|---|
| 減るもの | 毎月納める保険料 | 病院・薬局の窓口で払う自己負担 |
| 根拠 | 市区町村の条例・規則 | 国民健康保険法(一部負担金の減免・徴収猶予) |
| 申請 | 要る | 要る(別に) |
| 期間 | 年度・納期単位 | 「原則として3か月以内」(世田谷区) |
| タイミング | 納期限まで | 原則は治療前 |
出典:世田谷区・渋谷区の公表内容(2026年9月10日確認)。取り扱いは市区町村ごとに異なります。
片方が通っても、もう片方は自動では始まりません。それぞれ申請してください。
対象になる事情
世田谷区が挙げている「特別な事情」はこうです。
特別な事情(世田谷区の記載から)
- 「震災等の災害により、死亡、障害者となり、又は資産の重大な損害等が生じたとき」
- 「干ばつ等により、農作物の不作、不漁等で収入が減少したとき」
- 「事業の休廃止、失業等により収入が著しく減少したとき」
- 「その他前各項に類する理由があるとき」
出典:世田谷区「国民健康保険 一部負担金の減免・徴収猶予」(2026年9月10日確認)。
「その他前各項に類する理由があるとき」という受け皿があります。並んでいる3つに当てはまらなくても、まず相談する価値があります。
収入と預貯金の要件
世田谷区は要件をこう書いています。
申請月と、申請月から遡って3か月間の世帯の預貯金と、世帯収入の合計額が一定基準以下
出典:世田谷区「国民健康保険 一部負担金の減免・徴収猶予」。生活保護基準を参考にしているとされています。
見られるのは「世帯」です。本人だけではありません。そして収入だけでなく預貯金も見られます。「収入は減ったが貯金がある」場合、結論が変わることがあります。
「申請月から遡って3か月間」という期間の取り方にも注意してください。直近3か月の状況で判断されるため、収入が減ってすぐの時期のほうが要件に当てはまりやすい構造です。
対象になる費用
対象になるもの・ならないもの(世田谷区の記載から)
| 扱い | |
|---|---|
| 病院・診療所・調剤薬局の窓口で払う一部負担金 | 対象 |
| 入院時の食事代 | 対象外 |
| 治療用装具の購入費 | 対象外 |
出典:世田谷区「国民健康保険 一部負担金の減免・徴収猶予」(2026年9月10日確認)。→ 治療用装具の療養費
入院食事代が外れている点は見落とされがちです。入院すると、窓口負担のほかに食事代がかかります。食事代には別の仕組み(標準負担額の減額)があります。
期間と申請の時期
期間(世田谷区の記載から)
| 期間 | |
|---|---|
| 減額・免除 | 「原則として3か月以内」 |
| 徴収猶予 | 「6月」(最長1年の場合もあり) |
出典:世田谷区「国民健康保険 一部負担金の減免・徴収猶予」(2026年9月10日確認)。
申請の時期について、世田谷区はこう書いています。
緊急やむを得ない特別の理由があれば受けた後でも申請できます
出典:世田谷区。これは徴収猶予についての記載です。原則は治療前の申請です。
「原則は治療前」です。先に受診して、支払ってから相談しても、減免にならないことがあります。受診の前に、いったん窓口へ電話してください。
申請の進め方
世田谷区の記載から整理した流れ
- 受診の前に国保の窓口へ相談する原則は治療前です。
- 直近3か月の収入がわかるものを用意する給料証明書などが例に挙げられています。
- 預貯金通帳を用意する世帯分を求められることがあります。
- 住居の賃貸契約書などを用意する支出の状況を見るためです。
- 窓口で申請する世田谷区は保険給付の担当窓口のみでの受付としています。
- 決定を待つ期間は原則3か月以内です。
世田谷区は受付窓口を1か所に限定しています。出張所や地域の窓口では受け付けていません。お住まいの市区町村でも、受付が本庁に限られていることがあります。
状況ごとの考え方
失業して、これから受診したい
もう支払ってしまった
保険料の減免はすでに通っている
入院することになった
収入は減ったが預貯金がある
高額療養費との関係を知りたい
よくある取りこぼし
保険料の減免と同じものだと思った
別の制度で、別に申請が要ります。
受診して支払ってから相談した
原則は治療前です。
本人の収入だけを申告した
世帯の収入と預貯金が見られます。
入院食事代も減ると思った
世田谷区は対象外としています。
出張所で申請しようとした
世田谷区は受付窓口を保険給付の担当窓口のみとしています。
3か月を過ぎてから延長を申し出た
減額・免除は「原則として3か月以内」です。期間の途中で相談してください。
→ 「軽減」と「減免」は別のもの/住民税の減免/国民健康保険料の軽減と減免/窓口で払う医療費の減免/介護保険料の減免/水道・下水道料金の減免
ほかのクラスタで扱っているもの:自動車税・軽自動車税の減免/耐震改修後の固定資産税の減額/被災したときの税と保険料の減免/就学援助
確認に使った一次情報
- 目黒区「住民税の減免」目黒区 住民税の減免
- 渋谷区「国民健康保険料の軽減・減免」渋谷区 国民健康保険料の軽減・減免
- 世田谷区「国民健康保険 一部負担金の減免・徴収猶予」世田谷区 一部負担金の減免
- 目黒区「介護保険料の減額・免除」目黒区 介護保険料の減額・免除
- 東京都主税局「自動車税種別割の減免」東京都主税局 自動車税種別割の減免
- 東京都主税局「耐震化のための固定資産税・都市計画税の減免」東京都主税局 耐震化のための減免
- 東京都水道局「水道料金・下水道料金の減免」東京都水道局 料金の減免
よくある疑問
保険料の減免と何が違いますか。
いつ申請すればよいですか。
どのくらいの期間が対象になりますか。
何を持っていけばよいですか。
入院の食事代も対象ですか。
減免・免除の申請ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。