本ページはアフィリエイト広告を利用しています。掲載する制度の記載は、内閣府(防災担当)・環境省および各都道府県・市区町村の公表内容にもとづきます。

壊す費用を自分で全部持たない道がある

災害で建物が壊れたとき、解体の費用を所有者が全部負担しない仕組みがあります。市町が直接解体する「公費解体」と、自分で契約して後から払い戻しを受ける「自費解体」の2つです。石川県は対象を「り災証明書(又は被災証明書)で、『全壊』・『大規模半壊』・『中規模半壊』・『半壊』と判定された建物」としています。

本ページは災害後の手続きについての一般的な整理です。どの制度がどの災害に適用されるかは、災害ごと・市区町村ごとに異なります。金額や期限も、災害の規模や適用された法令によって変わります。実際の手続きは、お住まいの市区町村の窓口にご確認ください。
公費解体は、その災害に制度が用意された場合に行われるものです。 すべての災害で実施されるわけではありません。 また対象・手続き・期限は災害ごと、市町村ごとに定められます。 実施の有無は、建物がある市町村にご確認ください。
このページの内容
  1. 2つの方式
  2. 対象になる建物
  3. 同意書が要る
  4. 家財は先に運び出す
  5. 業者を選ぶときの条件
  6. 平時の空き家の解体との違い
  7. 状況ごとの考え方
  8. よくある取りこぼし
  9. 確認の順序
  10. 確認に使った一次情報
  11. よくある疑問

2つの方式

公費解体と自費解体(石川県の記載から)

公費解体自費解体(費用の立替えと払戻し)
誰が契約するか市町所有者
お金の流れ市町が直接解体する所有者が費用負担して契約し「後で市町から払戻しされる」
立て替え不要いったん自分で払う
時期市町の順番待ちになる自分の都合で進められる
業者選び市町が手配自分で選ぶ(要件あり)

出典:石川県「被災建物の解体・撤去(公費解体)について」「被災建物の自費解体(解体費用の立替えと払戻し)について」。制度の呼び方・要件は災害ごと、市町村ごとに異なります。

急ぐ事情がある場合は自費解体、資金を用意できない場合は公費解体、という選び方になります。ただし自費解体でも、事前に市町村に申し出ておく必要があるのが通常です。黙って壊してから請求できるとは限りません。着手の前に必ず窓口へ確認してください。

対象になる建物

石川県は対象をこう書いています。

り災証明書(又は被災証明書)で、「全壊」・「大規模半壊」・「中規模半壊」・「半壊」と判定された建物

出典:石川県「被災建物の解体・撤去(公費解体)について」

住家の被害認定の区分(内閣府・損害基準判定)

区分損害割合
全壊50%以上
大規模半壊40%以上50%未満
中規模半壊30%以上40%未満
半壊20%以上30%未満
準半壊10%以上20%未満
準半壊に至らない(一部損壊)10%未満

出典:内閣府(防災担当)。判定は「住家の主要な構成要素の経済的被害の住家全体に占める損害割合」にもとづきます。この区分が、その後に使える制度をほぼ全部決めます。

「準半壊」以下は対象から外れています。だから、判定の区分がここでも効いてきます。納得がいかない場合は再調査を依頼できます。→ 被害認定と再調査

同意書が要る

石川県は、申請に必要なものとして「り災証明書」のほか、「相続人や共有者、抵当権者などがいる場合は、その同意書が必要」としています。

同意が問題になりやすい場面

災害のあとでこれを整えるのは大変です。戸籍をたどって相続人を確定する作業は、通常でも数週間から数か月かかります。公費解体には受付期限が設けられるので、名義に不安がある場合は、早い段階で窓口に相談してください。

家財は先に運び出す

石川県は、公費解体を希望する人に向けてこう呼びかけています。

できるだけ家財を回収しておくことが、迅速な解体につながりますので、何卒、ご協力をお願いいたします

出典:石川県「被災建物の解体・撤去(公費解体)について」

家財が大量に残っていると、解体の日数が大幅に長くなるためです。つまり、解体の順番待ちの列に並ぶ前に、中を空けておくほうが早く進みます。

そして、運び出したものの中には、被害を受けていないものが混ざっています。水がかからなかった押し入れの中、二階に置いていたもの、金庫や仏壇の中身など。まとめて処分してしまうと、確かめる機会がなくなります。

運び出したものの中に、値段が付くものがないか

着物・切手・骨董などは買い取りの対象になることがあります。被害を受けていないものが混ざっていることがあります。

運営:株式会社MyVision(有料職業紹介事業許可番号 13-ユ-314719/東京労働局)。面談は無料・オンライン対応。広告(PR)を含みます。

災害ごみとして出すものについては、市区町村の減免制度があります。→ 災害ごみと手数料の減免

業者を選ぶときの条件

自費解体では自分で業者を選びます。石川県は次の点を挙げています。

石川県が挙げている点

災害のあとには、飛び込みで営業に来る業者が現れます。許可・登録の有無は必ず確認してください。要件を満たさない業者と契約すると、払戻しが受けられないことがあります。

平時の空き家の解体との違い

災害時の公費解体と、平時の空き家の除却補助金

公費解体(災害時)空き家の除却補助金(平時)
根拠その災害に用意された制度市区町村の交付要綱
負担市町が解体する(または費用を償還)補助(限度額がある)
対象り災証明書の判定が半壊以上(石川県の例)築年・空き家期間・老朽度の評点など
家財先に回収するよう求められる補助対象外とされることが多い
共有・相続同意書が必要全員の同意書を出した代表者

出典:石川県および各市区町村の公表内容から整理。平時の制度については別に整理しています。空き家の除却補助金ガイド

状況ごとの考え方

公費解体の受付が始まっていない

制度が用意されるまで待つか、自費解体で先に進めるかの判断になります。自費解体の償還が用意されるかどうかは災害によります。先に窓口へ確認してください。

先に壊してしまった

償還が受けられるかは市町村の判断です。解体前の写真、契約書、領収書、業者の許可・登録が分かるものを残しておいてください。

名義が亡くなった親のままだった

相続人の同意書が必要になります。戸籍をたどる作業に時間がかかるため、早めに着手してください。

ローンが残っている

抵当権者の同意が必要になることがあります。石川県は「抵当権者などがいる場合は、その同意書が必要」としています。金融機関に相談してください。

解体するか修理するか迷っている

住宅の応急修理という制度もあります。応急修理を受けると仮設住宅に入れないなど、制度どうしの関係があります。→ 使えるお金の制度

業者から「今すぐ契約すれば早い」と言われた

公費解体の申請前に契約すると、扱いが変わることがあります。許可・登録の確認も含め、契約の前に市町村の窓口へ確認してください。

よくある取りこぼし

窓口に確認せず解体してしまった

償還が受けられないことがあります。着手の前に必ず窓口へ。

判定が「準半壊」で対象外だった

石川県の例では半壊以上が対象です。納得がいかない場合は再調査を依頼できます。

同意書が集まらず期限に間に合わなかった

相続人・共有者・抵当権者の同意が要ります。早めに着手してください。

家財を残したまま順番待ちに並んだ

石川県は家財の回収を呼びかけています。解体日数が長くなります。

許可・登録のない業者と契約した

石川県は「建設業許可」または「解体工事業登録」を有する業者との契約を求めています。

確認の順序

解体を考えるとき

  1. り災証明書の区分を確認する半壊以上かどうか(石川県の例)。
  2. 市町村に公費解体の受付があるか聞くいちばん先。自費解体の償還があるかも一緒に。
  3. 名義と権利関係を確認する登記事項証明書で所有者・抵当権を確認。
  4. 同意書を集め始める時間がかかります。
  5. 家財を運び出す解体が早く進みます。災害ごみと手数料の減免
  6. 申請する期限があります。
  7. (自費の場合)許可・登録を確認して契約する契約前に窓口へ確認。

り災証明書から始まるり災証明書と被災証明書被害認定と再調査災害ごみと手数料の減免公費解体と自費解体使えるお金の制度税と保険料の減免

確認に使った一次情報

よくある疑問

公費解体はどの災害でも行われますか。

行われるとは限りません。災害の規模と国・自治体の判断によって制度が用意されます。建物がある市町村にご確認ください。

半壊でも対象になりますか。

石川県の例では「全壊」「大規模半壊」「中規模半壊」「半壊」が対象でした。ただし対象の範囲は災害ごとに定められます。窓口で確認してください。

先に自分で壊した場合、あとから請求できますか。

自費解体の費用償還が用意されている場合に限られます。石川県は「個人で業者等に依頼して解体した場合も、市町が費用負担できる場合があります」としています。事前の申し出が必要かどうかは市町村によります。着手前に確認してください。

家の中の物はどうなりますか。

先に運び出すよう求められるのが通常です。石川県は「できるだけ家財を回収しておくことが、迅速な解体につながります」と呼びかけています。処分は災害ごみの枠組みで行います。

土地はどうなりますか。

解体されるのは建物です。更地になったあとの管理と、土地の固定資産税の扱いは別の問題になります。→ 税と保険料の減免

災害のあとの手続きガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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